9月15日大飯原発4号機の定期検査入りで、
2度目の原発稼働ゼロを迎えるにあたってのアピール
2013年9月15日 原発問題全道連絡会
今日9月15日、関西電力大飯原発4号機が定期検査に入り、全国50基の原発すべてが止まります。昨年5月5日、泊原発3号機が定期検査入りして、国内の全原発が稼働ゼロとなって以来2度目のことです。これは、多くの国民が、2011年3月の福島第一原発事故の体験を通じて、原発と人間社会は共存できないことを認識し、原発をなくす一点での共同の運動とたたかいを広げるとともに、節電や省エネに努力しつつ、原発推進勢力の巻き返しを跳ね返して勝ち取った貴重な成果です。
福島原発事故から2年半、いまも福島では15万人の県民が厳しい避難生活を強いられ、高濃度汚染水の流出・漏れに打つ手がないなど、事故は収束どころか危機的様相を呈しています。
ところが、昨年末の総選挙で復活した安倍自公政権は、安定多数議席を傘に着て、原発再稼動と海外輸出へ前のめりの暴走を繰り返しています。今も原子力規制委員会のもとで、4電力会社の12の原発の再稼働申請が行われ、その審査が行われていますが、安倍首相は、規制委員会の審査で適合とされた原発は、地元の理解を得て再稼動すると繰り返し言明しています。しかし、規制基準は、福島原発事故のような過酷事故が起きうる想定での対策を示すものであり、とても安全を保障できるなどというものではありません。また安倍首相は、9月7日のIOC(国際オリンピック委員会)総会で、福島原発事故の汚染水流出・漏れについて「コントロールされている」「0.3平方キロメートルの港湾内にブロックされている」などと、根拠も示さず「安全宣言」を発しましたが、オリンピック招致のためなら平気でうそをつくのかと、厳しい怒りと抗議の声に見舞われています。
参院選挙後の世論調査でも、原発再稼動反対、原発ゼロが依然多数派です。今日からのすべての原発の稼働停止は、こうした安倍自公政権の暴走に多くの国民が立ち向かい、原発のない安全・安心な日本の実現に向けて、原発をなくす一点で世論と運動を広げてきた中で勝ち取った国民的成果です。
同時に、この間、昨年6月の大飯原発の再稼動以降、昨夏も昨冬も今夏も、大飯原発3、4号機が仮に稼働ゼロであっても、関西電力管内でも北海道電力管内でも、その他全国どこでも電力不足は起きないことが明確になったのです。国民の節電・省エネの努力と相まって、すべての原発がなくても電力はまかなえることが明白となったのです。今日15日からは、大飯原発3、4号機も稼働を停止し、昨年の5月5日に続いて2回目、国内のすべての原発がなくても電気はまかなえることが改めて明白となります。原発即時ゼロ、すべての原発を廃止し廃炉に進めることこそ、最も安全で現実的で実現可能な道であることがいっそう明白になります。
以上の諸点をふまえ、全国のすべての原発が2度目の稼働停止に入る歴史的な日に当たり、以下のことを強く訴えます。
1、人類と共存できない危険な原発は、即時ゼロを決断し、そのまま廃炉入りをすすめ
ること。
ること。
2、福島原発事故の汚染水問題の解決と事故収束、全面賠償と除染、復興・復旧に、国
の責任で抜本的対策を講じること。費用は国民に負担させるのでなく、原発利益共
同体に負担させること。
の責任で抜本的対策を講じること。費用は国民に負担させるのでなく、原発利益共
同体に負担させること。
3、技術的に未確立な原発・核燃サイクル政策から撤退し、安全で再生可能な自然エネ
ルギーの本格的普及に転換すること。
ルギーの本格的普及に転換すること。
4、北海道では、泊原発の再稼働を断念し、3基すべて廃炉を決断すること。北電は、
再稼働申請を取り下げること。大間原発の建設を中止し、原発に頼らないまちづく
りに転じること。幌延と北海道を核のごみ捨て場、最終処分場にしないよう、国も
道も、北電も電源開発も、原子力機構も原子力環境整備機構(NUMO)も、原発
・核燃料サイクル政策推進からきっぱり撤退を決断すること。自然の宝庫・北海道
でこそ、原発依存をやめて、安全で再生可能な自然エネルギーの普及に転換するこ
と。
再稼働申請を取り下げること。大間原発の建設を中止し、原発に頼らないまちづく
りに転じること。幌延と北海道を核のごみ捨て場、最終処分場にしないよう、国も
道も、北電も電源開発も、原子力機構も原子力環境整備機構(NUMO)も、原発
・核燃料サイクル政策推進からきっぱり撤退を決断すること。自然の宝庫・北海道
でこそ、原発依存をやめて、安全で再生可能な自然エネルギーの普及に転換するこ
と。
以上