2013年9月29日日曜日

原発問題連絡会ニュース 第240号 2013年9月20日

原発問題連絡会ニュース 第240号


9・12原発ゼロ・秋のたたかい
    学習決起集会に会場いっぱい        の350人
―安倍内閣の暴走と深まる国民との矛盾。共同の大運動を広げうる情勢に確信つよめ消費税増税・社会保障改悪中止、泊原発ストップ、TPP阻止へ決意かためあうー

 国民大運動北海道実行委員会と原発問題全道連絡会共催の「原発ゼロ・秋のたたかい学習決起集会」が9月12日夜、札幌エルプラザホールで開催され、札幌をはじめ、小樽、岩見沢、苫小牧、釧路などから会場いっぱいに350人が参加、秋のたたかいへの決意をかためあいました。

―小池晃参議の基調講演「情勢の大局とたたかいの展望」に
                     共感の拍手と熱気



  小池晃参議は最初にシリア情勢をどうみるかについて、化学兵器の使用禁止は、軍事攻撃では解決せず、かえって拡散させてしまうと批判、あくまで国際社会が廃棄を迫ることだと強調。ついで小池氏は、安倍首相が来年4月から実施しようとしている消費税増税に
講演する小池晃参院議員
(9月12日)
ついて、社会保障の改悪と一体であると批判し、政府内からも延期を求める声が上がっていることを指摘し4月からの増税中止の一点ですべての政党に共闘をよびかけたい。世論が決定的であり、運動を大きく広げようと呼びかけました。

 原発問題では、実態とかけ離れた安倍首相の「(福島第一原発事故は)コントロールされている」との発言を厳しく批判。「福島の汚染水問題の解決と事故収束には「再稼働や原発輸出はやめて、そこにつぎ込んでいる人員を汚染水対策に集中するなど、国が全面的な対策を行い、その費用負担は原発利益共同体に求めるべきだ」と提起。「北海道でいえば3号機の再稼働を急ぐのはプルサーマルを実施したいためで、進む道が全く逆だ。止まったままの泊原発の廃炉こそが現実的な打開策だ」と強調、共感の拍手と声援が湧きました。



―4分野から決意表明
      ~原発100万人署名達成へ札幌で集中行動を計画


小池さんの講演の後、生活保護受給者が、保護費切り下げ許さない審査請求の取組み、中部民商役員が、消費税増税中止の運動、道農協労連役員が、TPP撤退の運動、札幌地区労連役員が、雇用改悪反対と原発ゼロをめざすたたかいについて、それぞれ決意を表明。原発問題について札幌地区労連の木村俊二書記長は「全道100万人署名をやりあげるには札幌の運動が大事。全国段階の『10・13NO NUKES DAY』に呼応し、10月12~14日の3連休に地域訪問集中行動を行う」と述べました。



―出口憲次国民大運動道実行委事務局長が行動提起


 出口憲次氏は、(1)原発100万人署名をやり上げる、(2)消費税増税阻止の一点での共同を広げる、(3)社会保障「解体」を阻止し、安心して生きられる社会保障の確
熱心に視聴する会場いっぱいの参加者
(9月12日)
立をめざす、(4)TPPに反対し、農業と北海道経済を守る、(5)憲法をいかし、守り抜く、の5分野について簡潔な行動提起をおこないました。続いて同氏は、原発のない北海道へ、「全道100万人署名推進センター」を設置し、(1)取り組む担い手を増やす、(2)統一行動で署名運動の飛躍をつくる~首都圏で行われる「10・13 NO NUKES DAY」に呼応し、札幌で10月12~14日の3連休に午前(9時~12時)、午後(13時~16時)の2波づつ合計6波、各波100人規模の参加で、地域署名統一行動を行う、(3)集会を大きく成功させ、原発ゼロをアピールする(①10月5日の「STOP!泊原発の再稼動」さようなら原発北海道集会inいわない】の成功、②「なくせ原発!安心して住み続けられる福島を」11・2大集会inふくしまの成功)、(4)一致する要求での共同を広げる、などの行動計画を説明。さらに、全道100万人署名用の宣伝資材として、署名用紙(追加増刷分1枚5円)、「ハガキ署名付きチラシ」(1枚5円)、ポスター(1枚70円)を紹介しました。

 また、出口氏は、100万人署名推進のために、地区ごとに学習意思統一をはかる上で役立つ学習資料として、7月29日の「原発ゼロ大運動」意思統一会議での畠山和也原発連代表委員の報告を配布資料に転載して紹介しました。

学習決起集会アピール
「憲法を守り、いかす国民的共同で、
      安倍政権の暴走にストップを!」を採択
 続いて決起集会では、司会者がアピール案を朗読して提案、これを拍手で採択しました。


原発連も「全道100万人署名」推進へ奮闘

福島から2年半―11日行動(イレブンデー)、26日行動(チェルノブイリデー)軸に宣伝署名

原発連と国民大運動実行委は、この約1カ月の間に、8・26チェルノブイリデー、9・7さようなら原発実行委共同宣伝署名行動、9・11イレブンデー、9・12札幌駅南口夕方宣伝など4回、全道100万人署名に取組みました。



 
8・26宣伝行動(札幌駅前)
8月26日の昼休み行動には、道労連傘下の労組員や新婦人道本部メンバー、北商連役員、原発連役員など7団体から10数人が参加、「原発のない北海道を 署名にご協力下さい」の横断幕を掲げ、北商連の池田事務局長、原発連の米谷事務局長、道高教組本部の板垣書記次長らがマイクを握って、全道100万人署名への協力をよびかけました(写真)。「仙台から手稲区に避難してきています。原発は何としてもなくしたい。頑張ってください」(40才代女性)、「官邸前行動にも参加している。北海道でも頑張ってください」(男性)など、夏休み中とあって、全道、全国各地からの人たちが署名し、30分間に65筆が寄せられました。
9・11行動でも30分間に60筆超える署名が寄せられ、「安倍総理のIOC総会での安全宣言はひどい。汚染水はコントロールできていないのに、とんでもない」「原発はいらないです。早くなくすべきです」などの声が寄せられました。


 30団体・労組に100万人署名の協力を要請 ~ 3労組から協力
 原発連は、かねてから広範な団体や労組に100万人署名への協力をお願いする方針をもち、これまでに30団体・労組に協力を要請しました。これまでに道新労組と大谷中・高校職組、りんゆう観光労組から、同封の署名用紙に署名して返送してくれました。引き続き、農業団体や漁業水産団体もなどに要請する予定です。


泊原発3号機の地震計、
    豪雨による浸水でいまだ作動せず

津波対策に重大な欠陥か?「水密扉設置の対象外の箇所だ」
ですますとは?

共産党国会議員団などが現地調査
   ―原発問題後志住民の会も参加しリポート

 日本共産党国会議員団と真下紀子道議らは9月18日、北電泊原発3号機で8月末の豪雨による雨水の流入で3号機の制御用地震計(大きな地震があると稼働中の原発を自動停止させる地震計)が停止した問題について現地調査を実施しました。同行した原発問題後志住民の会の大石美雪事務局長(前岩内町議)からリポートが寄せられました。(写真)
泊規制事務所長へ申し入れ
(9月18日、泊規制事務所)
 
調査団は18日午前、北電泊発電所現地で説明を受けましたが、肝心の事故が起きた3号機の原子炉補助建屋の現場に案内せず、風の吹く戸外での説明のみ。説明によると、事故は、8月27日午後7時から8時の短時間の降雨量が49・5ミリ㍍に達し、3号機の原子炉補助建屋の地下2階で発生。原因は、3号機原子炉建屋周辺で、整地土置換工事中、掘削部分に大量の雨水が流入し、湧水ピットのポンプの排水能力を上回り、この雨水が非管理区域から電線管を通って管理区域へ約15㎥流入、このため3号機の制御用地震計もポンプも水没して地震計が使用不能になったためだとし、地震計は今も復旧していません。
 ところが、泊発電所の担当者は、「想定外の雨量だった」「ここが浸水することは想定していなかった」とし、規制基準の津波対策で実施すべき水密扉設置の対象外の箇所だったと弁解。そのずさんなやり方と考え方に怒りを覚えました。
 午後から国の泊原子力規制事務所(原子力防災センター内)に出向き、堀弘明所長らに面談して要望を伝えました。しかし、堀所長らは、「今回の事象は、原発の安全性には問題はない」とし、現場にも行かず、「発生原因と再発防止対策について北電から説明を受けている」「原子炉は停止しており、緊急事態とは言えない」などと述べるだけでした。
想定外の雨水の流入で、3号機の地震計が作動しなくても問題ないとすませる北電にも国にも怒りを禁じ得ませんでした。


「STOP!泊原発の再稼動 10・5さようなら原発北海道集会inいわない」
               に行こう
-札幌からの参加者は、ツアーバス(往復大人一人1500円)を申し込みましょうー
―3コースあります
Aコースは、10月5日午前8時30分札幌駅北口集合、9時出発。午後6時帰札。
Bコースは、10月5日午前8時30分勤医協中央病院集合、午前8時45分発、
       午後6時帰札(北34条経由)。
Cコースは、10月5日午前8時15分勤医協札幌病院集合、午前8時30分発、
              午後6時帰札(西区病院経由)。
―別紙「10・5岩内バスツアー参加申込用紙」にて申し込んで下さい~
                                 (締切は9月25日 )

今年も原子力防災訓練を監視・検証しよう
        ― 道が10月8日(火)に実施 ― 
今年度の主な重点訓練内容は、災害対策本部等設置運営訓練、緊急事態応急対策拠点施設(代替オフサイトセンター)運営訓練、避難対象地域の住民を30キロ圏外に設置した避難所等へ避難させる訓練、緊急被ばく医療活動訓練などを重点項目に挙げています。訓練は、午前8時30分から午後4時までーとしています。