2016年4月3日日曜日

原発問題連絡会ニュース 第270号2016年3月20日


フクシマから5周年。3・11メモリアルデー

「鎮魂と連帯の行動」
 9氏がリレートーク、署名79筆、復興支援募金も

  ― 14時46分横断幕かかげ1分間黙とう―

 

 

 
 
 
 
東日本大震災とフクシマ原発事故から5周年の3月11日、3・11メモリアルデーが午後2時から3時まで1時間、札幌市中心街パルコ前で行われました。主催は、国民大運動北海道実行委員会と原発問題全道連絡会で、加盟団体から45人が参加、9氏がリレートークを行い、震災発生時の14時46分には、全員が1分間追悼と鎮魂の黙とうを行いしました(写真)。
横断幕かかげ黙とうする参加者
(2016年3月11日)

 小雪が舞い寒風が吹く中、市電環状線が復活し新たなにぎわいを見せるパルコ前に加盟団体から45人が集まりました。国民大運動道実行委の三上友衛事務局長の司会進行でスタート。トークは9人。全員が、2日前の3月9日、大津地裁が関西電力高浜原発3、4号機の運転差し止めを命じる仮処分を決定したことを歓迎し、「泊原発再稼働反対」「原発ゼロ」「福島と東日本大震災復興と被災者支援」を熱く語りあいました。
フクシマから自主避難している宍戸俊則さんは、国の復興策縮小について「避難区域を見直し線引きしなおして、避難者を『消滅』させようとしている』などと批判し、「原発をなくすまでたたかって下さい。私もたたかいます」と訴えました。道労連の黒澤幸一議長は「原発を日本からなくすことが、フクシマの事故で失われた命に応える事だ」などと訴えました。
道原発連の米谷道保代表委員は、「東日本大震災・福島原発事故から5周年。いまも復興は大きく立ち遅れ17万4千人もの被災者が避難を強いられている。福島県では昨年10月の国勢調査の結果、4町村が人口ゼロになった。このような災害は原発事故以外にはありえない。原発と人類が共存できないことは明らかだ」と指摘。さらに「2月中旬に泊原発から30キロ圏の後志管内の13町村などを訪問し、泊原発の再稼働を容認せず、廃炉入りを国や道、北電に求めて下さいなどを要望してきた。自治体からは『福島の事故も収束していないままの再稼働はあり得ない』『原発から出る核のごみの処理・処分もできないままの再稼働などとんでもない』『町議会も町も何度も原発再稼動反対や原発のない北海道を国や道に要望してきている。政府はこれを無視するのだろうか』などの声が寄せられたことを紹介し、『今こそ、こうした自治体の声や思いにこたえ、原発のない日本と北海道を実現するまで頑張りましょう』」と呼びかけました。この日寄せられた原発のない北海道の実現を求める道議会請願署名は79筆、フクシマ復興支援募金は1万円余でした。
 パルコ前には、NHKをはじめ報道各社が終始熱心に取材、盛んにカメラが回され、夜のニュース番組で放映されました。
 
 
 

原発事故から5年 フクシマを忘れない!

3・13さようなら原発北海道集会に
1100人

 寒気がゆるみ春の到来を感じさせるなか、フクシマ原発事故から5周年を記念し、「フクシマを忘れない!さようなら原発北海道集会」が、札幌共済ホールを会場に午前10時開会で行われました。参加者は1100人でホールの外にもあふれました。

ゼッケン・ノボリでデモ行進
(3月13日、札幌市内)
最初に主催者を代表して、麻田信二道生協連会長理事が挨拶、続いて規制委員会による泊原発の適合性審査の問題点について、小野有五北大名誉教授が大きな画面に画像と文章を写して、積丹半島西岸の海成段丘形成に関する北電の説明の不合理さや火砕流の波及範囲に関する不合理さなどを厳しく指摘、このまま審査を終了し適合とさせるわけにはいかないと力を込めて訴えました。ついで、西尾正道国立北海道がんセンター病院の名誉院長が、放射性被ばくによる影響の深刻さを強調する自説を展開、さらに自主避難者・宍戸隆子さんが、フクシマ原発事故で自主避難を強いられた経過と被災から5年経過し、来年度から住宅無償保証が打ち切られる無慈悲なやり方を告発、何としても原発をなくしてください、なくしましょうと訴えました。最後に、集会アピール全文を読み上げ、拍手で確認しました。
集会後、市民団体、平和運動フォーラム、安保破棄実行委加盟諸団体の3隊列の順に市内中心街をデモ行進、「泊原発再稼動反対!」「原発いらない」「大間もやめよ」などとアピールしました。道原発連は、ノボリ3本と胸にゼッケンをつけて行進に参加しました(写真)。
 
 

2月の後志管内14町村訪問・要請行動を踏まえ

北電、道経産局、道、泊原子力規制事務所に再稼動やめ、廃炉の決断をなど要望へ  
―道原発連、国民大運動北海道実行委、原発問題後志住民の会―

 道原発連と国民大運動道実行委、原発問題後志住民の会の3団体は、2月中旬に後志管内の14自治体を訪問し、①泊原発は再稼働せず、すぐ廃炉入りするよう国や道、北電に申入れて下さい、②万が一の再稼働の場合にそなえ、実効性のある避難計画の策定に万全を期して下さい―の2項目を要望、懇談しました。


その結果を踏まえ、3団体連名で、泊原発は再稼働せず、廃炉入りすべき、実効性のない避難計画のままの再稼働はあり得ない、再稼働を止めて廃炉にすべき、再稼働の際の地元了解は、30キロ圏内の13町村だけでなく、小樽市も含め、被害の及ぶすべての市町村の同意を得るべきーなどを求め、3月上中旬に上中旬にかけて、北電と道経産局、道知事、泊原子力規制事務所に準じ要望書を提出しました。


大津地裁―高浜原発3、4号機の運転差止の仮処分を決定

―フクシマ5周年直前の3月9日 
    運転中の原発の停止は初めて~画期的仮処分決定―

3月9日、大津地裁が、滋賀県住民29人が昨年1月に行なった高浜原発3,4号機の運転差し止めを求める仮処分申請について、運転停止を命じる仮処分決定を出しました。


運転中の高浜原発3、4号機(4号機は故障で停止中)の運転停止を命じる画期的なもの。

大津地裁の決定の骨子は、①福島第一原発事故の原因究明は道半ばであり、新規制基準が安全の基礎になると判断できない。②新規制基準による過酷事故や地震想定、耐震性評価が妥当だとの十分な証明がない。③避難計画を視野に入れた幅広い規制基準が必要。④高浜原発3,4号機には過酷事故など危惧すべき点があり、関西電力は安全性の証明を尽くしていない(「しんぶん赤旗」3月10日付)などです。


今回の仮処分決定は、後志管内自治体の意見と一致するものが多い

これらの決定は、2月中旬に訪問した後志管内の自治体から寄せられた意見と一致するものが多い。「福島原発事故の原因究明もなく収束の見通しも立っていない中での再稼働とはいかがなものか」とか、「避難計画での避難道路が、国道1本では複合災害時には避難は困難」、「風向きや風速によっては風下になる広域避難先の札幌市まで放射能が飛んでいく」「全町民避難は非現実的だ」。さらに、避難計画の策定も訓練も自治体任せ、規制基準にも含めず審査もしないのはおかしいとの意見も出ていました。まさに「今回の決定は、国民の常識ともいえる事柄を法的に認めたもので意義が大きい」「福島県民を勇気づけ、国民を励ます決定」(全国センターの伊東達也筆頭代表委員談話『しんぶん赤旗』3月10日)の通りではないでしょうか。
 
 

【なくそう原発地域の会の活動紹介】

生業(なりわい)を返せ!地域を返せ!  フクシマ原発“生業訴訟”学習会 ~ 十勝連絡会ニュースから

原発をなくす十勝連絡会が2月27日、フクシマ原発訴訟”生業訴訟“の学習会を、講師に生業訴訟弁護団事務局長の馬奈木厳太郎弁護士を講師に迎えて開催しました。原発をなくす十勝連絡会ニュースNO・22(3月15日)発行からその概要を紹介します。

講演する馬奈木厳太郎弁護士
(2016年2月27日、帯広)

◆生業訴訟弁護団事務局長馬奈木厳太郎さんの講演会を開きました。約100分間、息つく暇もない“くらい迫力のある、圧倒されるお話でした。参加者は75人でした。

◆2011年4月、被害者と弁護士の相談会では、農産物が売れないとか土地はダメではないかとか、相談者の眼は殺気立っていた。観光地も以前に戻っていない。至る所に(放射線)線量計が置かれている。避難しふるさとを失い102歳のおじいさんが自殺した。「政府は森林の除染は止めた」。そこで里山に入れなくなり山菜取りはできない。孫も遊びに来ない。そんな悲しみの中でのこと。被害者が裁判の原告になることは大変なこと。時間的にも金銭的にもゆるくない。93歳の男性が、何か自分にできることがないかと考えて原告になった。東京電力は、事故前の売り上げと出荷停止指示が出て出荷しての差額を補償すると無理なことをいう。

◆国や東電は、昨年(2015)6月、復興方針を変えた。東電も補償のあり方を変えた。事故前の基準は年間被ばく線量が1㍉シーベルトだったのに、年間20㍉シーベルト以下は戻って良い、住むことが出来ると考えている。将来の損害を含め現在の2年分で打ち切る方針をすすめている。

◆裁判は、2013年3月11日提訴。原告団は現在約4000人。全国最大の原告団。9割以上は事故時に福島県に住んでいた。福島県59市町村すべてをカバーしている。オール福島、オール被害者の原告団です。原告は実費(印紙代18,500円)のみの負担で弁護士はボランティア。昨年は東京から福島県に80回以上出かけた。

◆原告団が裁判で求めているのは、①現状回復―元に戻せ! 被害が生み出されない状態に戻せ! 放射能も原発もない状態に戻せ! 今すぐ出来ないのなら仕方ないから補償せよ! ②被害全体の救済―将来世代を含めあらゆる被害者全体を救済する、制度化する、③脱原発―被害の根絶のために原発をゼロにする、2011年3月10日(事故前日)の状態ではなく、原発事故の起こらない、原発のない社会をめざす。

◆事故から5年で、国は原発ゼロの方針をとるどころか、再稼働を強行し、新たな原発建設にも意欲を示している、東京電力も賠償の「打ち切り」、被害者の「切り捨て」の態度を鮮明にしている。福島だけの問題なのか。自分たちの問題ととらえてほしい。

◆原発に対する国の対応が、安保法制や沖縄辺野古基地建設などすべてにつながっている。人間の命ともうけを天秤にかけるな! 人間の命や健康よりも儲けを優先する社会のありようを終わりにしませんか。声をあげて世の中のありようを変えましょう。

※参加者の中から2人が「原発をなくす十勝連絡会」の会員になりました。

※会場では、馬奈木弁護士のサイン入り書籍、「あなたの福島原発訴訟」「国と東電の罪を問う」「福島を切り捨てるのですか」50冊をほぼ完売しました。なお、「福島を切り捨てるのですか」を追加注文して50冊取り寄せました。ご希望の方は連絡ください。


 

3・11フクシマを忘れない!2016年苫小牧集会 
                  雨の中110人 

 ―「電力自由化と『電力システム改革』」記念講演 
   ― 「脱原発・自然エネをすすめる苫小牧の会」ニュース34号からー

 3月6日今年も、3・11フクシマを忘れない!苫小牧メモリアル集会が開催されました。脱原発・自然エネルギーをすすめる苫小牧の会が主催si今年で4回目です。3月10日発行のニュース第34号から、北海学園大学教授・小坂直人さんの記念講演の要旨を紹介します。

 今年4月からの電力自由化があたかも電力システム改革の中心のように言われるが、元来「電力システム改革」とは,①広域的な総ん電線運用の拡大、②行為りの全面自由化、③法的分離による送配電部門の中立性の一層の確保、の3つを柱とし、東日本大震災以前から取り組まれていたもの。
 「電力システム改革」は、3・11を契機に電力行政を根本的に転換し、原発をベースにしたえねるぎー政策をの再構成の出発点にすべきだった。ところが2014年4月の「エネルギー基本計画」で、原発を再びベース電源に位置づけた。本来原発廃炉の道筋や放射性廃棄物の処理方法についても見直すべきだった。再生可能エネについて、2013年から導入を最大限加速・推進すると言いながら、実際には原子力規制委員会をダシにして原発再稼働を推進することとなった。電力自由化は、本来原発推進と矛盾する目MMが明日ことを注意すべきだ。しかし、もっぱら市場競争、価格競争が関心の的になっている。
 本来の電力システム改革は、コージェネ(熱電併給)や地産地消型のエネルギー供給に向かうべきで、それは地方自治体が大きな役割を果たすことができるもの。その好例はドイツの自治体電気事業に見ることができる、ガス、水道などと一緒に営業している。一度民営化されたが、近年再度公有化されている。苫小牧の沼ノ端クリーンセンターにはその可能性がある。全国にも自治体の電気事業者が表れ始めている。住民の生活と地域に結び付いたエネルギーと電力の地産地消に期待したい。