佐藤のりゆき候補114万票台
(43・4%)と善戦・健闘
道知事選―原発のない北海道実現の声大きく
明るい会と共産党などが支援した佐藤のりゆき候補と現職4期目をめざす自公推薦の高橋はるみ候補との一騎打ちとなった北海道知事選は、4月12日投・開票の結果、佐藤のりゆき候補が114万6573票(得票率43・37%)を獲得、高橋はるみ候補の149万6915票に35万票差と迫り、大善戦・大健闘しましたが惜敗しました。ご奮闘いただいた皆さんに心から感謝申し上げます。
政策の一致と共同の意思にもとづき
「明るい会」は積極的に奮闘
今回の知事選で原発連が加盟する「明るい革新道政をつくる会」(明るい会)は、佐藤候補との間で、道政転換の4つの共同目標(①平和憲法を守ること、②原発のない北海道をめざすこと、③TPP交渉からの撤退を求め、北海道の農林漁業と経済を守ること、④貧困と格差を是正すること)での大枠の一致と明るい会や共産党の支援を「ありがたいこと」と受け入れる共同の意思の確認にもとづき、国言いなりの現道政の転換をめざして積極的に奮闘しました。
選挙の争点は、疲弊する道民の暮らしの立て直しとともに、この間の運動が反映し「脱原発が最大の争点」(道新世論調査)となり、安倍政権が進める戦争立法の策動に反対する世論も高まり、「安倍政権の暴走を地方から止める選挙だ」との声が広がるなど、暮らしと平和、北海道経済の振興などが問われる選挙戦となりました。
この選挙戦で、原発問題全道連絡会(道原発連)は、明るい会の方針にもとづき緊急理事会(2月24日)を開催し、佐藤のりゆき氏の支援を決定、3月5日には原発のない北海道の実現に向けて、原発・核燃サイクルから撤退の4つの政策要望を公約に掲げるよう要請、3月16日には、佐藤のりゆきさんとともに原発のない北海道へ道政の転換を考えるつどいを開催、佐藤候補と高橋候補の原発・核燃サイクル政策の政策対比表を示し、政策の違いは明白であることを明らかに、佐藤候補とともに原発のない北海道を実現しようと、明るい会ニュースの配布や構成員1人5票以上の支持拡大を呼びかけ、佐藤知事実現、道政転換に尽力しました。
なお、今回の知事選挙結果については、明るい会の「2015年北海道知事選挙の結果について」(別紙)を参照してください。
高浜原発3、4号機の再稼働差し止め
ー福井地裁が仮処分決定
福井地裁は4月14日、関西電力の高浜原発3、4号機の運転差止仮処分命令申し立て事件について、「運転してはならない」と命ずる仮処分を決定しました。この仮処分決定について、自由法曹団北海道支部の今橋直弁護士(道原発連理事)から次のコメントが寄せられました。
私たちが感じている「疑問」「不安」「ごまかし」を端的
にわかりやすく、論理的に解明し
「原発なんてとんでもない!」「絶対許さない」
という行動を力強く後押ししてくれる決定
弁護士 今橋 直(自由法曹団北海道支部、
泊原発廃炉訴訟弁護団、道原発連理事)
高浜原発は今年2月に原子力規制委員会の新規制基準に基づく審査が完了し、この秋にも再稼働!と言われていました。この再稼働の差止めを求めたのが本仮処分です。
本仮処分は、昨年5月の大飯3・4号機差止め判決と同じ裁判官が担当していたため、内容的には、大飯判決と同じ枠組みとなっています。
① 「最も影響の大きいものと想定している地震=基準地震動」の設定が甘すぎる。専門的な計算方法で想定した、というが、基準を超える地震が起きないという根拠は何もない。
② 使用済み核燃料は危険性が極めて高いにもかかわらず、「閉じ込める」ための堅固な施設が備えられていない。
さらに本決定は、大飯判決では示されていなかった新規制基準についても判断しています。
「新規制基準に求められるべき合理性とは、基準に適合すれば深刻な災害を引き起こすおそれが万が一にもないと言えるような厳格な内容を備えていることである」「しかるに、新規制基準は緩やかにすぎ、これに適合しても本件原発の安全性は確保されていない。」「原子力規制委員長の『基準の適合性を審査した。安全だということは申し上げていない。』という発言は…文字どおり基準に適合しても安全性が確保されているわけではないことを認めたことにほかならない。」
完全な「ダメ出し」です。
今回の決定は、私たちがごく自然に感じている「疑問」「不安」「ごまかし」を端的に、わかりやすく、かつ論理的に表してくれました。私たちの「原発なんてとんでもない!」という思い、「絶対許さない」という行動を力強く後押しし、自信をつけてくれる決定だと感じています。
国も関西電力も福井地裁の仮処分決定に従い、
全原発の再稼働をやめ廃炉を決断すべき
2015年4月18日 原発問題全道連絡会
今回の福井地裁の仮処分決定は、高浜原発3、4号機についての決定ですが、基準地震動を超える地震が原発に到来しないとは言えないことや、規制基準はゆるやかすぎて、「適合」と判断されても安全性を確保できると言えないこと、また規制基準自体、例えば免震重要棟の設置を決めながら、猶予期間を設けるなど合理性を欠いていることーなど、他の原発にもあてはまる重要な決定です。したがって、政府も電力会社も、今回の決定を重く受け止め、全国すべての原発の再稼働を断念し廃炉を決断すべきです。
ところが、原子力規制委員長は、今回の仮処分決定には、重大な事実誤認がある、規制基準は見直さないーなどと発言、安倍首相はこの規制委員長の事実誤認発言をひいて、事実上仮処分決定を無視し、規制委員会の審査で適合と判断された原発は再稼働を進めるーと言明しています。
また、関西電力は18日、福井地裁の決定には事実誤認があるとして、仮処分決定に異議申し立てを行う態度を表明しています。
しかし、原子力規制委員会の規制基準は、フクシマ原発事故の原因が究明されないまま決められた不十分なものであり、避難計画については規制基準に含めず、審査の対象にもしないなど、不備や合理性に欠ける内容があるとの批判が絶えないものです。今回の決定を無視し、再稼働に固執するなど許されません。いま、国や関西電力が行うべきは、今回の決定を重く受け止め、再稼働を断念し、全原発の廃炉を決断すべきだということではないでしょうか。
【原発ゼロ・核燃サイクルから撤退をめざす
地域の会の活動から】
地域の会の活動から】
研究期間20年程度は守るべき!核抜き道条例をもつ道は、文献調査候補地申入れは拒否を!
核廃棄物施設誘致に反対する道北連絡協議会
― 幌延深地層研究計画と文献調査に関し道へ申入れ
幌延町で深地層研究計画が始まって今年で15年。この研究計画について政府(文科省、経産省、原子力機構)は、今年3月、従来の第3期中期5カ年計画を、突然中長期目標(2015年4月1日~2022年3月31日の7年)に変更、当初の幌延の研究計画20年程度を超えて行う動きとなっています。また、高レベル放射性核廃棄物の最終処分場の候補地選定をめぐっては、昨年来、国が前面に立ってすすめるという動きを強め、今年4月「特定放射性廃棄物の最終処分に関する基本方針」を改定し、国が前面にたって最終処分場の候補地選定を進め、年内にも科学的有望地を複数カ所提示しようとしています。この候補地の選定対象地に北海道も含まれるとしています。
こうした動きを重大視し、核廃棄物施設誘致に反対する道北連絡協議会(道北連絡協議会 代表委員、鷲見悟氏ら3氏)は、これまでも繰り返し道に申入れを行なってきましたが、今年2月2日、あらためて道知事宛てに「幌延深地層研究計画に関する申入れ」をおこない、翌日3日付で道から回答を得ています。その概要を紹介します。
1、「研究期間20年程度」は守られるべきと思うが、道の考えを示してください。
【道の回答】幌延研究センターでの研究期間は、平成10年10月の当初計画において、「全体の期間は、20年程度」とされており、原子力機構では、昨年9月の機構改革報告書で今後の研究終了までの行程やその後の埋戻しについては、第3期中期計画の期間中に決定するとしており、道は、当初の計画に沿って進められると受け止めている。道は、3者協定の順守が大切だと考えている。
幌延深地層研究センター遠景 |
2、3者協定では「深地層の研究所を放射性廃棄物の最終処分を行う実施主体(NUMO)へ譲渡し、又は貸与しない」(第3条)となっている。これは迂回による譲渡・貸与も含めているとの見解でいいですか。
【道の回答】第3者を迂回することも含め実施主体に譲渡・貸与することはないものと考えている。
3、国が予定している自治体への「高レベル放射性廃棄物処分場の文献調査受け入れ要請」について、特定放射性廃棄物を受け入れがたいとする道条例、並びに「放射性廃棄物を持ち込まない、使用しない」とする3者協定の趣旨から、道内自治体へは要請しないよう国に申入れをしてください。
【道の回答】放射性廃棄物のあり方については、まず、国民合意の形成が不可欠で、国が、安全性を最優先に具体的な道筋を示し、徹底した情報開示のもと、広く国民の理解を得るよう努めるべきと考えている。
道としては、平成12年度に制定した「北海道における特定放射性廃棄物に関する条例」により、「特定放射性廃棄物の持ち込みは、慎重に対処すべきであり、受け入れがたい」ことを宣言しており、この条例と3者協定を順守していくことが大切だと考えている。
4、国からの「文献調査」申入れが道内自治体に行なわれた場合、道内での混乱が予想されるが、道としての意思を明確にして下さい。
【道の回答】「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」では、処分地選定に向けた文献調査は、市町村からの公募によるほか、国からの申し入れを受託した市町村において行うことになっている。
道は、平成12年策定の条例で「特定放射性廃棄物の持ち込みは慎重に対処すべきであり、受け入れがたい」ことを宣言しており、この条例の順守が大切と考えている。また、市町村においても、この条例を順守することが必要であると考えている。
5、昨年11月7日、総理大臣官邸で開かれた政府主催の全国都道府県知事会で、経産省の高木副大臣が、今後「高レベル放射性廃棄物の最終処分場について、国が前面に出て取り組んでいく」との話があったが、高橋知事は北海道には「道条例」があると意思表示したか。
【道の回答】高木副大臣からは、高レベル放射性廃棄物の最終処分場について、国が前面に立って取り組む。科学的有望地の提示に向けた作業などへの協力について話があった。
高橋知事から「北海道における特定放射廃棄物に関する条例」について言及はしていません。
大間原発建設凍結を求める署名14万6184筆
3月25日 函館市町会連合会が経産省に提出
電源開発(Jパワー)が青森県大間町に建設中の大間原発について、函館市町会連合会(183単位町会)は3月25日、経産省を訪れ、大間原発工事凍結を求める署名14万6184筆を提出しました。
この署名は、函館市町会連合会が、函館市が昨年4月東京地裁に提訴した大間原発の建設差し止めを求める訴訟を支援しようと協議し、昨年12月15日から約3カ月間取組んできたものです。経産省や電源開発の対応が注目されます。
原発やめよう!登別の会が
600筆超える署名を集約し送付
600筆超える署名を集約し送付
― 函館市町会連合会からお礼状が届く ー
この大間原発工事凍結を求める署名は、大間原発訴訟の会からの協力要請にこたえ、道原発連も加盟団体に署名用紙を送付、協力を呼びかけました。これにこたえ、道原発連事務局には1月末までに新婦人道本部などから180筆、脱原発・自然エネルギーをすすめる会から95筆が寄せられました。ほかに「原発やめよう!登別の会」が、「登別・室蘭・伊達から約600筆を超える署名を集めて送付。函館市町会連合会からお礼状が届きました。
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4月26日はチェルノブイリ原発事故から29年です―
今年は4月27日にメモリアル行動を実施
◇昼休み宣伝署名行動
☆日時 4月27日(月)12時15分~ ☆札幌駅北口駅前広場
◇学習講演会
☆日時 4月27日(月)18時30分~20時30分
☆会場 札幌エルプラザ2階環境研修室
☆DVD「チェルノブイリ28年目の子どもたち」上映(約20分)
☆講演テーマ 「低線量放射線被ばくの影響を考える」
講師 柏樹 力さん(道勤医協中央病院放射線技師)
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