2018年5月31日木曜日

原発問題連絡会ニュース 第296号2018年5月20日



泊原発稼働停止から丸6年。
              5月5日「こどもの日」  
泊原発 再稼働するな‼させるな‼ 
          5・5北海道大行進に250人 泊原発 再稼働するな‼させるな‼ 5・5北海道大行進に250人 
「泊原発を再稼働させない北海道連絡会」が
                                       札幌市で集会とパレードー

  泊原発 再稼働するな‼させるな‼ 5・5北海道大行進が、5月5日子どもの日午後1時から、札幌大通公園西3丁目が行われ、引き続き市内中心街を約30分間デモパレードしました。集会に先立って音楽隊のメンバーが、連帯と激励の歌で盛り上げました。
  泊原発 再稼働するな‼させるな‼ 5・5北海道大行進が、5月5日子どもの日午後1時から、札幌大通公園西3丁目が行われ、引き続き市内中心街を約30分間デモパレードしました。集会に先立って音楽隊のメンバーが、連帯と激励の歌で盛り上げました。

 






 集会は、泊原発を再稼働させない北海道連絡会〈以下、北海道連絡会〉が主催し、Shut泊の共同代表・川原茂雄さん(北海道連絡会副代表)が司会進行。川原氏は最初に「泊原発が稼働停止した2012年5月5日から丸6年を迎えました。この間毎年Syut泊や北海道反原発連合、福島の子どもたちを守る会・北海道などの共催で集会とデモ行進に取り組んできました。今年は昨年5月に結成された泊原発を再稼働させない北海道連絡会の主催で取り組むことになりました」と経過を報告。ついで北海道連絡会加盟の3団体の代表―北海道の未来を拓く会の角田貴美氏(同会副会長)、道原発連の米谷道保氏(同会代表委員)、泊原発の廃炉をめざす会の常田益代さん(同会共同代表)が順次挨拶しました。

 最後に、川原茂雄氏が、「5月5日子どもの日は、6年前に泊原発が停止した日です。この6年間、北海道は原発の電気を使わなくてとも大丈夫でした。これからも、北海道は原発の電気を使わなくとも大丈夫です。泊原発を再稼働させる必要は全くありません。北海道の自然と産業、子どもたちの未来を守るために、原子力に依存しないエネルギー社会をつくりましょう!」と訴え、参加者が大きな拍手でこたえました。

デモ・パレードは、先頭のサウンドカーの若者2人のリズミカルなコールに呼応し、5・5北海道大行進の横断幕を掲げて行進(写真 上)、沿道の市民に“原発なくても電気は足りてる”“原発いらない”“泊原発再稼働するな”などとアピールしながら札幌市中心街を元気に行進。道原発連は「道民署名にご協力ください」のノボリと横断幕を掲げて参加しました(写真 下)。










ICAノーベル平和賞受賞記念講演会~会場いっぱいの参加者で立ち見も


川崎哲(ICAN国際運営委員)さんの講演に
                            大きな共感と感動広がる
―授賞式の模様、核兵器禁止条約の必要性と重要性、
               批准の展望、被ばく者の役割など淳々と語りー
 4月21日(夜)札幌市内で、2017年のノーベル平和賞を受賞したICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)の日本人でただ一人の国際運営委員で受賞式にも参加した川崎哲さんを講師に迎え講演会が開催されました。主催はNPO法人さっぽろ自由学園「遊」。道原発連は後援団体の1つ。講演会に参加した岩清水暢子さん(道原発連理事)からリポートが寄せられましたので紹介します。  
 国連総会の会場に “いないのは日本政府だけで、日本人はたくさんいた”




昨年ノーベル平和賞を受賞したICANの川崎哲さんの記念講演会が、4月21日に開催されました。講演のテーマは「市民がつくる平和~核兵器禁止条約を力に~」というものです。
ICANは、昨年7月7日に国連で採択された核兵器禁止条約を成立に導いた国際NGOで、101もの国からの参加があるそうです。川崎さんは日本で唯一のICANの国際運営委員をされています。
また川崎さんはピースボートの共同代表もなさっていて、2008年から広島・長崎の被爆者とともに世界を回る「ヒバクシャ地球一周 証言の航海」プロジェクトを実施しています。
講演は、ノルウェーでのノーベル平和賞受賞式を、写真を使って説明することから始まり、核兵器禁止条約について、国連で審議されている状況も交えて詳しい説明がなされました。
そのなかで、国連で撮られたあまりにも有名になってしまった写真にかかわることについて言及。唯一の戦争被爆国である日本は核兵器禁止条約の審議にも加わらず、だれも座っていない日本政府代表席に大きな折り鶴が置かれました。その折り鶴には「あなたがここにいてくれたら」と書かれていたのです。それを撮った写真が新聞に掲載され、多くの人たちの目に焼き付きました。川崎さんは「みんな日本がいない、日本がいないというけど、日本の政府だけがいないんです」と述べ、会場から拍手が沸き起こりました。そうです。核兵器廃絶を求めている日本国民は大勢いるし、条約を審議している国連の会場には、被爆者をはじめ多くの日本人が詰めかけていたのですから。
 
被ばく者国際署名を集めましょう  日本政府は禁止条約に署名・批准を‼

  そして川崎さんは今後の課題をいくつか挙げ、私たちにもできることを提起されました。それは、「ヒバクシャ国際署名」の活動をすること、世間で核兵器禁止条約のことを広く話題にしていくことです。
 日本政府には核兵器禁止条約に署名・批准してほしいです。そのためには、もっと広く広く国民的議論にしていかなければならないですね。アメリカの核の傘があるから日本は平和、平和なら日本の主権が及ばない米国軍事基地があってもいいんじゃない、などと漠然と考えている人は結構いるかもしれません。やはり、もっともっと話題にして、核兵器のない世界を実現するためにはどうすればいいか、ということを大勢の人たちが深く考えるようになってほしいです。(写真は、署名に取組む岩清水暢子さん)

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道民署名2310筆(5月11日現在)


―泊原発を再稼働させない道民署名―
5月11日のイレブンアクションでは、4団体8人参加し35筆でした。累計は、新婦人道本部集約分の1464筆のほか、自由法曹団道支部、札幌市内西区、豊平区、恵庭市、深川市などからです。
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【地域の会の活動紹介】今号は、「標茶原発ゼロをめざす会」と「原発ゼロ」をめざす深川実行委員会の活動を紹介します。

福島からはるかに遠く、泊原発からも遠い道東の酪農の町で毎月欠かさずイレブン行動を実施 ~ 標茶町の会


福島原発からははるかに遠く、泊原発からも遠い、道東の人口約7600人の小さな酪農の町である標茶町に「原発ゼロ」の旗が掲げられたのは、2016年4月、福島原発事故から5年目でした。「福島原発事故についての学習会」をきっかけに準備会が結成され、行動をしながら本結成をと、イレブン行動、学習会、署名の取り組みを進めながら会員を拡大し、2017年6月25日正式に発足しました。

 町民の目に見える行動で「原発ゼロ」の世論を大きくするため毎月11日のイレブン行動を柱に活動してきました。毎月11日、11時30分から12時30分まで標茶駅前で行い、5月で24回となり、一度も中止はありません。参加者は少ない時で4人、通常は7~8人です。

  3・11は、町議会議員4人と共同の呼びかけで40人が参加、珍しいと関心を呼び共感広がり差し入れも
 
 昨年と今年も3・11は、「原発ゼロ」に賛同する町議会議員4人と共同の呼びかけで行い40人が参加しました。標茶町では珍しいともいえる行動ですので、町民の関心を呼び、共感が広がり、差し入れなどもあります。また、この間3回の学習会・映画会を行い、それぞれ30人から40人が参加しています。署名の取り組みは、これまで「原発も核のごみ捨て場もない北海道の実現を求める」署名、「国と東京電力が責任を果たすことを求める」100万人署名に取り組み、それぞれ500筆前後を集約しました。現在は、「泊原発を再稼働させない」署名に取り組んでいます。今回は、会員だけの取り組みではなく、地域の労働組合や団体、介護施設などへの協力を要請するなどの取り組みを進めています。会員は現在48人です。年内100人をめざしています。(西山順事務局長記)



月2回市内2カ所の児童公園などの放射線量測定、署名行動、学習会や映画会など多彩に ~ 深川市の会

 私たちは「深川原発ゼロの会」です。福島原発事故の翌年立ち上げました深川は放射線量が高いのではという声があり、測定機をカンパしてもら、市内公園の放射線量測定から始まりました市の全公園、全雪捨て場の放射線量を測定しました。今は定点観測に切り替えて続けています

私たちの活動は大きく3本の柱があります

1つは、放射線量測定動です。現在は2か所の児童公園で2地点(砂場とブランコの付近)の空気線量と接地線量を月2回測定しています 。測定機のせいかやや高め(約2倍)の数値がでますが、時間的変化に注意を向けています。測定は移動も含めて1時間です
2つは、署名・宣伝動です冬の間は参加団体内部での署名が主で、雪が消えてからは隔月、戸別訪問か 街中での署名・宣伝活動です戸別訪問に入る時は 会で議論した他の課題も一緒に取り組むことにしています今年も「安倍9条改憲NO!3000万人署名」と「泊 道民署名」を一緒に取り組んでいます署名のときにはマイク宣伝とノボリ、横断幕を掲げての雰囲気づくりが欠かせません。行動は1時間程度です
3つは、学習講演会活動です。講演会は毎年1回3月11日前後に市民向けに行っています今年は松崎道幸医師から福島で検査縮小が取りざたされている甲状腺ガンについて、「放射線被ばくの健康被害―特に甲状腺ガンについて」を3月17日経済センターで開催、参加者は44名でした。
その他、会員・団体へ毎月ニュースを発行―その月の活動や今後の予定などとともに、モニタリングポストのサイトから日本の数か所、福島、北海道の放射線量グラフを添付し、原発を巡る新聞の切り抜きや、道原発連からのニュースを毎月載せています。(冨田弘雄事務局長記)
 

【原発連ニュースにみる道原発連の歩み】   第20回 
今号には、第95号(97年9月25日)から第98号(97年12月8日)までを取り上げます。

日立の配管データねつ造―内部告発で明るみに―あてにならぬ原発の安全証明 

 第95号(97年9月25日)は、国内にある沸騰水型軽水炉原発〈BWR〉18基の配管溶接の熱処理作業で温度データが改ざんされていた問題を取り上げています。虚偽報告は原発メーカー日立製作所と日立エンジニアリングサービスが建設補修を担当した日本原電、東電、北陸電力、中国電力の5社18基のWBR型原発に関するデータ。日本原電は、地元からの「定期検査待ちでなく点検を急ぐように」との要請に対し、「トラブルもないので」と来年1月まで点検を行わないと不見識極まりない態度をとっていることを厳しく批判。  同じ95号には、下段で「泊原発 何のための高燃焼度燃料なのか」と題して、日本科学者会議の石崎健二氏が泊原発2号機の第5回定期検査の際に、燃料集合体34体を高燃焼度燃料に交換するとの道新報道に注目し、それは燃焼度を高めるほど燃料費が安くなり経済性が上がるためだとされているが、ことはそう単純ではなく燃焼度を高めると燃料被覆管の腐食が進んで安全性が低下し、核分裂で生成される放射性物質の量や種類が増え危険性が増すと指摘、結局長期連続運転による定期検査インターバルの延長により、1回の定期検査に要する費用(100億円)のコストダウンに狙いがあるとコメントしています。



 
危険な幌延問題の「研究施設先行誘致」論  幌延問題の今日的位置  ~ 幌延問題の核心はなにか
 
 第96号(97年10月29日)は、上山利勝幌延町長(当時)が、高レベル放射性廃棄物貯蔵・研究施設(貯蔵工学センター)誘致に関して「反対している人も現実論を言うようになった」として、研究施設の先行立地が同センター計画実現の「妥協点」だと言い出している平和運動センター内部の意見や「核廃棄物は持ち込まず深地層試験に限る」という計画変更のうわさが報道されていることにかかわって、「幌延問題の核心は何か」としてS氏が批判と解明を行っています。この噂を機敏に取り上げて幌延問題の核心を論じている大事なニュースです。
 
第43回母親大会の総意で確認した決議に基づく科学技術庁要請行動に参加して  道母親連・斎藤明子実行委員長がリポート

 第97号(97年11月20日)は、この年の10月23日東京で開催された第43回日本母親大会に参加した道母親連絡会実行委員長の斉藤明子さんが、大会決議にもとづく中央要請行動・科学技術庁要請行動の責任者となって奮闘した概要を、裏表2頁にわたってリポート。要請項目が「動燃再処理工場の火災、爆発事故や“もんじゅ”“ふげん”などの相次ぐ重大事故の調査は第3者機関で徹底究明すること、プルトニウム循環利用など「核燃サイクル」政策・原子力開発政策の抜本的見直しを要求」。福井、茨城、岐阜、青森、北海道から7人が参加し、政府職員と予定時間オーバーする白熱の論議を行っています。当時の盛り上がりが伝わってきます。
 
泊原発2号機の復水器海水流入事故 伊藤村議が北電の指導のゆるみを批判  



第98号(97年12月8日)には、泊原発2号機の復水器海水流入事故について、北電が11月25日、定期検査中にドライバーを置き忘れたためと事故原因を発表。伊藤正明泊村議の北電のゆるみを批判するコメントと道原発連が北電に「原因の公表と究明を求め」て申し入れています。(米谷道保記)




原発連ニュース第296号(2018年5月20日)別刷り(挿入用)
 
「原発のない世界と日本、北海道への道を考える講演会」
4月24日、チェルノブイリ原発事故から32周年記念講演会を札幌市内で開催しました。
 
―子どもへの思いにあふれた室崎和佳子さんの講演
「チェルノブイリへの 3度目の旅」に感動と共感―

第1部の室崎和佳子さんは、「チェルノブイリへの3度目の旅」と題して、スクリーンに写真を写しながら約50分間講演しました。 
原発事故から32年がたち、被曝2世、3世を含む健康被害は一層深刻さを増していること、葬られた村々は往時の面影などなく、生い茂る樹木の間から崩れ落ちた屋根や壁などが見え隠れしていたこと、国立のサナトリウムで保養している子どもたちは、未来に向かって夢を持ち、懸命に羽ばたこうとしていたーこのように前置きをして訪問の順に講演しました。
最初はウクライナ国立チェルノブイリ博物館。その建物は質素だが展示内容は豊富で芸術的空間で見るものが圧倒される。なかでも被ばくし死亡した子どもたちの写真に圧倒される。そして31年後の原発の町・プリピャチ市の惨状・・・。
事故から1年後に原発から30キロの自宅に戻り31年間サマショールとして生きているマリア&イワン夫妻の自宅を訪問。一見粗末に見える玄関だったが、住居に入れてもらってびっくり。部屋はすばらしく美しく飾られていた。スラブ民族は、部屋を美しく飾って家族を大事にするのだという。古い家屋が点在した住環境は「のどか」の一語に尽きる。2羽のガチョウ、15,16羽の鶏が放し飼いにされており、にぎやかに鳴く。
高濃度汚染地帯に住み続け、事故前と変わらない生活をしているように見えるマリアとイワン。避難先で被ばく者への差別で嫌な思いをするより、住み慣れたこの地で被ばくしながらも生活することを自分の意思で選んだ2人。事故がなかったら、ガチョウと鶏に囲まれた平穏な生活があったであろうと思うと、悲しみと怒りがふつふつとわいてくる訪問だったと語る。
次は、廃炉のために働く人たちが住む新都市スラブチッチからチェルノブイリ原発への通勤専用列車に同乗させてもらって原発へ向かう。早朝6時半ころ出勤する廃炉作業労働者とともにチェルノブイリ駅に着く。すぐチェルノブイリ原子力発電所を見学。昨年末完成した新大型ドームで覆われた4号炉を見て、さらに2号炉の制御室も見学。放射線量が高く長時間の見学はできない。
今回の訪問で最大の願いだった1990年33歳でベラルーシのゴメリ医科大学学長になったユーリ・バンダジェフスキー博士と再会できた。博士は、放射線障害の研究成果を発表したことで1999年、突然逮捕投獄、8年の懲役刑を受ける。6年に減刑され釈放されるが、ベラルーシから追放され、2年間フランスに移住。その後ウクライナに移り、民間病院の一室で「エコロジーと健康」の研究を開始している。その病院での再会だったが、博士の表情は終始厳しかった。一緒に参加していた写真家の大石芳野さんが「笑って 笑って」と声をかけ、やっと笑顔の写真が撮れた。強権独裁のルカシェンコ政権の下で、博士はベラルーシから国外追放されており、ベラルーシにいる妻とは今も別れたままの暮らしを強いられている。そのルカシェンコ政権のもとで初めて原発が2基建設されており、反原発運動は厳しく弾圧されているという。
最後に、白樺が林立する広大な敷地にたくさんの施設が点在するベラルーシの国立保養所「希望21」を訪問。6才から17才までの子ども(ベラルーシは小中高校通して11年制)を対象に、1994年国際プロジェクトとして、子どもたちを放射能から守るために設立された。日本からも設立当時民間から多くの支援が行われた。今は国立の保養所となっている。
ここで子どもたちは24日間保養し健康を回復するという。サナトリウムに来た子どもたちは来た時最初に健診を受け、保養が終わる時に再度健診を受ける。空気がきれいで放射能検査済みの安全な食材による食事で内部被ばくを受けず、めまいや頭痛などの改善があり、この間に98%の子どもたちに良い効果があるという。子どもの定員数は320人、職員総数は205人。保養に来る学校からは教職員みんなが一緒に来るほか、保養所の教職員、労働者がいて手厚い保養と教育が行われる。独裁政権下でもこのような保養を国の責任で行っている。日本もこのくらいのことを国がやってほしいーと語る。
室崎和佳子さんは、スクリーンに映像を写しながら、問題の本質を分かりやすくしっかり語ってくれました。2人の参加者の感想文を紹介します。
 Aさん(男性)「廃墟と化した村やサマショールの生活は、福島の行く末を見た気がした。国の政
策として保養や健診などのケアをする姿勢は日本も学ぶべきと思う。保養中の子どもたちの笑顔が
とても印象的で、自分には何ができるか考えさせられた。まずは、一番近くにある泊原発を再稼働
させないこと」。Bさん「原発の現状とウソを改めて知りました」

 脱原発をめざす道議会活動-佐野弘美道議が道政報告

第2部では、佐野弘美道議(北区選出)が、「脱原発をめざす活動と道議会論戦」と題して道政報告を行いました。
佐野道議は、原発は停止していても維持管理費だけで全国で5年間に5兆円、泊原発では3825億円もかかっている、原発を推進する社団法人「日本原子力産業協会」(1956年設立)に道が加入し続けている問題を道議会で取り上げ、高橋知事に「将来的には原発に依存しない北海道を築く」というなら、原発推進が目的の原産協から脱退すべきだとただしたが、知事は「原産協会を通じた情報収集は有意義だ」と脱退を拒否。一方福島県は、福島第一原発事故後「原発に依存しない県政」を標榜し、「県の考えと目的が一致しない」として原産協から脱退した。これと対比しても、道知事の言い分に道理はないと厳しく批判しました。
さらに佐野道議は、この間共産党道議団として、美深町や奥尻町で再生エネ開発の現地調査、原発事故被災地の福島県や県独自に福島原発事故の検証を行っている新潟県を視察し、脱原発、再生エネ普及に奮闘してきたと3年余の道議会活動を報告。
また佐野道議は、新年度の原子力安全対策関係道予算(下記参照)を紹介し、ここに毎年約10億円が使われているが、これをやめて再生エネや地産地消のエネルギー普及を進める予算にこそ、力を入れるべきと強調しました .
 
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原子力防災、安全対策関係道予算10億1千万円、うち道費1億6千6百万円(16%)

―泊原発の防災訓練費は昨年度とほぼ同額の約2300万円―

 総額は前年度とほぼ同規模の10億1千万円、うち道費は1億6千5百万円(約16%)。予算の85%近くを国費が占め、原子力政策は国の施策だということがはっきりわかります。昨年度と大きく異なるのは、これまで国(内閣府)がやっていた原子力防災研修事業が、突然道に丸投げされ、3605万円増額となったこと。ところが人員配置はなく、道は国がやっていたと同様に民間業者(原子力安全文化関係の団体)に丸投げし、すでに委託契約済みという。

いま一つは原子力環境安全対策事業費が、3億5724万円で約5200万円増。内訳は、原子力環境センター分室に導入されている放射線量測定器“ゲルマニウム半導体”の保証期限終了に伴う延長措置費用(約1200万円)と分室への引き込み道路の舗装整備工事と環境放射線分析・測定機器(データ集約装置)の整備更新に約3200万円増など。
広報・調査事業費(1億1722万円)や原子力環境センター管理費(7192万円=全額道費)、オフサイトセンター維持・運営費(4690万円=全額国費)などはほぼ前年度なみです。



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