マスコミの取材に、山形定助教は「高校の現場で使う資料にそうした要求が来ることはやはり問題。もし私が写真を削除していたら、高校生たちはそういうものとして受け取る。彼らが一番不利益をこうむる」と指摘しています。また、同校の馬場登校長は講演について、「わかりやすく。よい内容だった。生徒もきちんと理解できたと思う」と話しています。
「修正要求は行き過ぎだ」 ~ 「道新」社説はもっともだ北海道新聞4月6日の社説は「エネルギー授業 修正要求は行き過ぎだ」との見出しを掲げ、「助教は『原発に関する記述ばかりを指摘したので、普通でないと思った』と語っている。」「経産局側は、福島第一原発事故の水素爆発時の写真については『印象操作だ』とまで述べたそうだが、あの爆発は、7年前、多くの国民がかたずをのんでみつめた事実ではないか。」「助教は記述や写真は削除せず、自然エネルギーの短所に関する説明を加え、予定通り講演した。妥当な対応だろう」「(国は)エネルギー政策のPRがしたければ、別の方法を考えるべきだ。」「ニセコ町は北海道電力泊原発の30キロ圏内に位置し、避難計画の策定も義務付けられている。当然ながら、住民には不安もある。こうした立地周辺自治体の事情にも鈍感と言わざるを得ない。」と書いています。もっともな見解と言えよう。
道原発連―経産省と北海道経産局に抗議と撤回、謝罪求め抗議文を送付
道原発連はこの問題で4月10日、経産省と北海道経産局に厳しく抗議し、撤回と謝罪を求める抗議文(別紙挿入)を送付しました。
大間原発建設差止訴訟
函館地裁が建設差止を棄却道原発連はこの問題で4月10日、経産省と北海道経産局に厳しく抗議し、撤回と謝罪を求める抗議文(別紙挿入)を送付しました。
大間原発建設差止訴訟
判決結果の報告会で、弁護団の河合弘之共同代表は、「規制委員会の建設許可の見通しが全く立っていないから、具体的危険性は少ないという安易な判決です。今日の判決は、負けたというよりも肩すかしをくったと言っても良いものだ」と述べました。
原告住民側が札幌高裁へ控訴
~ 控訴審で危険性の判決出させる闘いを決意
原告は一審判決を不服として、3月28日札幌高裁に控訴しました。控訴審では、原告が8年間かけて主張してきた大間原発の危険性について、きちんと評価させる判決を出させるよう闘いを継続する決意です。
高橋知事:電源の特性が生かされた多様な構成とすることが重要で、その在り方は国政の場で議論されるべきもの。道としては、「省エネ・新エネ条例」に基づき、新エネの導入を促進していく。
原告住民側が札幌高裁へ控訴
~ 控訴審で危険性の判決出させる闘いを決意
原告は一審判決を不服として、3月28日札幌高裁に控訴しました。控訴審では、原告が8年間かけて主張してきた大間原発の危険性について、きちんと評価させる判決を出させるよう闘いを継続する決意です。
一方大間原発建設の無期限凍結を求めて函館市が東京地裁に提訴している裁判は、5月14日に第16回の口頭弁論が行われます。
函館市長は、函館市の第1回定例会の3月14日の本会議では、「住民側にできるだけいい判決が出ることを期待している」と答弁しています。また判決後、報道によれば、「住民の勝訴を期待していたのに、大変残念だ」とコメントを発表しています。そして、住民訴訟との違いについて、「自治体の同意権や実効性のある避難計画問題などを主眼としているので、今回の判決が、直接的には影響を及ぼさない」と述べ、「大間原発建設の無期限凍結に向け全力で取り組む」と決意を語っています。
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2050年に向けた国の長期エネ政策にも
「原発も主要な選択肢」とはとんでもない‼
―経産相主催の「エネ情勢懇談会」が4月10日の会議で「提言案」ー
経産相主催の有識者会議「エネルギー情勢懇談会」は4月10日の会議で、2050年を見据えた国のエネルギー政策の方向性をについて、「あらゆる選択肢の可能性を追求するとして、再生可能エネや火力とともに原発を「主要な選択肢」として使うことに固執する提言案を提示しました。
この有識者会議は、地球温暖化対策の「パリ協定」などを受けて設置され、昨年8月に第1回目の会議を開き、今回9回目の会議で提言案をまとめたもので、2030年までの国のエネ政策「エネルギー基本計画」の見直しにも反映させる方針です。
提言案は、再生可能エネについては、「経済的に自立した主力電源化を目指す」としながら、50年時点でどれだけの電源比率にするかを示していません。一方、原発については「再生エネの拡大をはかる中で、可能な限り依存度を低減する」としながら、経済性などに優れた「炉の追求」を明記し、原発開発を盛り込むなど、原子力業界の意向を色濃く反映したものとなっています。
原発ゼロが民意となり、4野党による原発ゼロ基本法案が衆議院に共同で提出されているときに、あくまで原発推進に固執する今回の提言はあまりに時代錯誤で異常です。
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今号には、2018年第1回定例道議会での佐野弘美道議の代表質問と宮川潤道議の一般質問か ら、原発・エネ問題部分の概要を紹介します。
佐野―原発ゼロを安倍首相に強く申し入れるべき。
函館市長は、函館市の第1回定例会の3月14日の本会議では、「住民側にできるだけいい判決が出ることを期待している」と答弁しています。また判決後、報道によれば、「住民の勝訴を期待していたのに、大変残念だ」とコメントを発表しています。そして、住民訴訟との違いについて、「自治体の同意権や実効性のある避難計画問題などを主眼としているので、今回の判決が、直接的には影響を及ぼさない」と述べ、「大間原発建設の無期限凍結に向け全力で取り組む」と決意を語っています。
今度の判決が最高裁の判例になれば、建設中の原発すべてが、「審査中は判断しない」という結果になりかねません。控訴審での闘いはとても重要になります。
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2050年に向けた国の長期エネ政策にも
「原発も主要な選択肢」とはとんでもない‼
―経産相主催の「エネ情勢懇談会」が4月10日の会議で「提言案」ー
この有識者会議は、地球温暖化対策の「パリ協定」などを受けて設置され、昨年8月に第1回目の会議を開き、今回9回目の会議で提言案をまとめたもので、2030年までの国のエネ政策「エネルギー基本計画」の見直しにも反映させる方針です。
提言案は、再生可能エネについては、「経済的に自立した主力電源化を目指す」としながら、50年時点でどれだけの電源比率にするかを示していません。一方、原発については「再生エネの拡大をはかる中で、可能な限り依存度を低減する」としながら、経済性などに優れた「炉の追求」を明記し、原発開発を盛り込むなど、原子力業界の意向を色濃く反映したものとなっています。
原発ゼロが民意となり、4野党による原発ゼロ基本法案が衆議院に共同で提出されているときに、あくまで原発推進に固執する今回の提言はあまりに時代錯誤で異常です。
今号には、2018年第1回定例道議会での佐野弘美道議の代表質問と宮川潤道議の一般質問か ら、原発・エネ問題部分の概要を紹介します。
北電に再稼働を諦めるよう要請すべき
知事―国政の場で議論されるべき。
北電は規制委の審査に真摯に対応すべき
3月1日の代表質問で佐野弘美道議は、原発問題について知事の基本姿勢を質しました。
佐野弘美道議:小泉元首相らが顧問の「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟(原自連)が、運転中の原発の即時停止、再稼働を一切認めない「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」を発表した。この提言を知事はどう評価するか。
辻副知事:原子力政策は、エネルギー問題に責任を負う国が国民の理解が得られるよう取り組む必要があると考えている。
佐野道議:泊原発は審査申請から4年8カ月も経つが、審査は路頭に迷っている状況。原発の稼働能力に不安のある北電に再稼働を諦めるよう要請すべき。
高橋知事:泊原発は敷地内の断層の活動性の評価など地質や地震動に関する審査が継続していると承知。原発は何よりも安全性の確保が最優先で、規制委でしっかり審査・確認していただくことが重要。北電は規制委の審査に真摯に対応すべきと考える。
宮川―送電線の利用率算定方法を見直し、
空き容量 の有効利用で再生可能エネの普及拡大を
空き容量 の有効利用で再生可能エネの普及拡大を
知事―国などの新たな仕組みの検討状況を注視しながら北電に制度見直しを働きかけていく
3月6日の道議会一般質問で、宮川潤道議は、北電の送電線の空き容量の有効利用問題を取り上げました。
宮川潤道議:道は、道内発電量の3分の1を再生可能エネとし主要電源の1つとするとしているが、現状はどうなっているか。
宮川道議:北電は、送電線に空き容量がないとして再生エネを受け入れられないとしているが、京都大学の安田陽特任教授の調査では、北電の送電線の平均利用率は14.1%にとどまり、運用の工夫で受入れ拡大の可能性大だと指摘している。どうなのか。北電は送電線への風力発電の接続を36万kWに制限しているが、環境アセス段階まで来ていながら接続されていないものが300万kWもある。知事の認識を伺う。
高橋知事:道内の送電網が脆弱だと認識している。このため北本連系線の一層の増強、既存送電線の有効活用を国などに働きかけるなど尽力する。
宮川道議:送電線の空き容量の計算方法は、泊原発など停止中の発電所もすべてフル稼働していると想定し、容量のうち2分の1は緊急時のために確保し、そのうえで空いている容量を算出している。このため実際の空き容量より少ない空き容量しかないとされている。国も見直しを検討しているというが、どう把握しているか。
高橋知事:現在、国や電力広域的運営推進機関においては、再生可能エネの導入促進に向け、既存の送電線を活用してより多くの電源が接続できる新たな仕組みの検討が行われている。こうした検討状況を注視しながら国や広域機関に働きかけるとともに、北電に対し、制度の見直しを踏まえ、働きかけていきたい。
【原発連ニュースにみる道原発連の歩み】 第18回
今号には、第90号(1997年5月21日)から第94号(97年8月30日)までを取り上げます。
今号には、第90号(1997年5月21日)から第94号(97年8月30日)までを取り上げます。
ITER(国際熱核融合炉)誘致凍結のいい加減さと
第90号(97年5月21日)には、上段に、厚別革新懇世話人会が、科学者会議の国府谷盛明氏(道原発連理事)を講師に原発問題で講演会を開催したことをとりあげています。国府谷氏が、3月11日の動燃・東海再処理工場の火災事故をめぐって、科技庁も原子力委員会も、原発は安全だと宣伝したように、原発導入は第一歩から嘘で始まったことを、もんじゅのナトリウム漏れ事故などの例も挙げて指摘したとしています。
下段には、堀道知事を期成会長に据えて来夏までに行う予定であったITER計画の建設地の選定が、3年程度凍結の見通しとなったと誘致推進のいい加減さを告発。さらに誘致期成会を立ち上げ、97年度1800万円の誘致費を道予算に組んだ堀知事の態度表明が迫られていると批判しています。
道民に知らせない「泊原発3号機」建設計画と
期成会会長・堀知事に迫られる態度表明
第90号(97年5月21日)には、上段に、厚別革新懇世話人会が、科学者会議の国府谷盛明氏(道原発連理事)を講師に原発問題で講演会を開催したことをとりあげています。国府谷氏が、3月11日の動燃・東海再処理工場の火災事故をめぐって、科技庁も原子力委員会も、原発は安全だと宣伝したように、原発導入は第一歩から嘘で始まったことを、もんじゅのナトリウム漏れ事故などの例も挙げて指摘したとしています。
下段には、堀道知事を期成会長に据えて来夏までに行う予定であったITER計画の建設地の選定が、3年程度凍結の見通しとなったと誘致推進のいい加減さを告発。さらに誘致期成会を立ち上げ、97年度1800万円の誘致費を道予算に組んだ堀知事の態度表明が迫られていると批判しています。
道民に知らせない「泊原発3号機」建設計画と
「安全協定」順守問題で原発連が北電と道と交渉し追及
道交渉で道は、「国から連絡があったのち、北電から説明を受け、地元4町村、道エネルギー問題委員会に報告したと回答する一方、「届出書」は立地表明でなく単なる「希望」の記載だ、北電に隠す意図はなかったと、北電弁護に終始したと詳しく書いています。
第91号(97年6月25日)では、北電が公表している「電力供給計画」に記載していない泊原発3号機の建設計画を国に提出した「供給届出書」に盛り込んだ問題について、6月23日に北電と道と交渉したことを詳しく伝えています。この交渉では、原発連の6月12日付声明文にもとづき、①なぜ公表された97年度の電力供給計画の概要に国(通産省)に届け出た内容が記載されなかったのか、②国へ届け出た内容を単なる希望を述べただけという北電の言い分は到底納得いかない、安全協定と情報公開にかかわるとして北電に責任を問うています。北電はあくまで、国への「届出書」は「着手・着工日程はあくまで想定から逆算した事業者の希望」にすぎないと強弁。国への「届け出書」が電気事業法、同施行規則により「発電所の開発についての長期計画」と書式名のついた文書に「原子炉及びタービンの番号」までも記載したものであることは否定できなくなり、単なる「希望」にとどまらないことは明白であるにもかかわらず、納得いく回答を示さなかったことを告発しています。
道交渉で道は、「国から連絡があったのち、北電から説明を受け、地元4町村、道エネルギー問題委員会に報告したと回答する一方、「届出書」は立地表明でなく単なる「希望」の記載だ、北電に隠す意図はなかったと、北電弁護に終始したと詳しく書いています。
第92号(97年7月7日)は、泊原発3号機をめぐる泊村議会での伊藤正明村議(共産党)の質問に村長が「北電は3号機建設の計画を持っている」と答弁し、道の見解と食い違っていることを伝えています。
動燃事故全国抗議集会(東海村)に北海道から3人
動燃事故全国抗議集会(東海村)に北海道から3人
第93号(97年8月12日)には動燃事故と日本の原子力政策を考える全国抗議集会in東海村の案内、第94号(97年8月30日)には、全国抗議集会in東海村の報告と北海道から3人参加、その一人柏樹力さん(勤医協中央病院技師)の感想文を紹介しています。(米谷道保記)
第89回メーデー 北海道集会