2015年1月25日日曜日

原発問題連絡会ニュース 第256号2015年1月20日









原発問題全道連絡会―第24回総会(1月17日)
「STOP!原発再稼働の暴走
『原発・核燃からの撤退』の合意形成を」をテーマに運動方針など確認 
 原発問題全道連絡会は1月17日、第24回総会を開催、川内原発を突破口に高浜、伊方、玄海など次々原発再稼働に躍起となる安倍政権の暴走を許さず、「原発・核燃サイクルから撤退」の合意形成に向かって世論と運動を一層広げようと、意思統一しました。総会では、参加者から大間原発訴訟支援の活動や昨年末の衆院選挙で反原発連合との共同を広げて躍進した経験などの発言の後、新年度の運動方針や経常会計予算、新役員体制などを確認し閉会しました。なお、総会には、畠山和也衆院議員と真下紀子道議会議員からメッセージが寄せられました。
第24回総会会場風景
(15年1月17日、エルプラザ)





「泊原発再稼動反対、原発のない北海道を」知事選の大争点にする意気込みで頑張ろう
          黒澤幸一代表委員(道労連議長)が開会挨拶


開会挨拶で黒澤幸一代表委員(道労連議長)は、3・11後の運動で、原発稼働ゼロを実現したことに確信を持ち、今年も安倍内閣の再稼働への暴走を許さず、原発ゼロを続けよう、春の知事選では、原発ストップを最大の争点に位置づけ、道政の転換を勝ち取ろう―と呼びかけました。
 全国センター第28回総会から3点を位置づけよう ― 全国センター総会の報告

 今回の総会は、原発問題住民運動全国連絡センター第28回総会を受けて行うもので、最初に全国センター総会の報告を米谷代表委員が、3点に絞って行いました。第1は、全国センター総会のテーマ=「STOP!原発再稼働の暴走」「『原発・核燃から撤退』の合意形成を」を道原発連も第24回総会のテーマにする、第2は、原発再稼動反対のたたかいを川内原発再稼動阻止の闘いから学び生かそう、第3は、国と東電の「事故発生者責任」「加害者責任」を認めさせようと闘っているフクシマの闘いに連帯し、再稼働ストップ、全原発廃炉をかかげてたたかいぬこうーと、福井地裁の大飯原発運転差し止め判決に続く、福島原発事故の自死訴訟で東電の責任を認めた福島地裁判決を力に、完全賠償、被災者支援、復興まで闘うと決意に燃えたフクシマの姿を紹介しながら報告しました。

 目に余る安倍政権の暴走!世論と運動を広げ追いつめよう
  泊原発再稼働反対も大間原発建設中止も幌延深地層研究センター廃止も言わない現道政を転換しよう 

ついで総会では、前年度の運動の経過報告と原発をめぐる情勢と課題、新年度運動方針案を米谷代表委員が報告・提案しました。
経過報告では、全道100万人署名が約70万筆に到達、さようなら原発北海道実行委員会主催の一致点での共同の集会などを広げ、泊原発を2年9カ月にわたって稼働停止に追い込んできたこと、函館市が提訴した大間原発訴訟は、国の「自治体は原告不適格」と門前払いのたくらみを打ち破り3月から本格審理入りに入ること、幌延深地層研究センターの地下350㍍での実証試験強行の実態、北電の泊原発再稼働も電気料金再値上げもやめよの道民運動の広がり―などこの1年間の運動の特徴を報告しました。
原発情勢では、原発再稼働と原発・核燃サイクル推進に躍起となる安倍政権の暴走は目に余るとして、再稼働した原発に電源開発交付金を多く出すとか、再生可能エネ買取制度の運用見直しで原発推進の電力会社に有利な出力制限を導入する、電力自由化に備えて原発が競争に勝てる新制度導入をたくらむなどの動きを告発、昨年以上の運動で再稼動ストップ、全原発廃炉を迫ろうと提案しました。
また、北海道では北電の原発依存が目に余るが、高橋はるみ道政は、省エネ・新エネ道条例で原発を過渡的エネルギーと位置づけながら、過渡的とはいつまでかを明らかにせず、泊原発再稼働反対も大間原発建設中止も、幌延深地層研究センター廃止も言わず、事実上原発も必要とする態度であり、道政転換が必要です、そのために今年の春の知事選では、原発連は「明るい革新道政をつくる会(明るい会)」とともに道政転換をめざしてたたかいましょうーと提案しました。

今年が正念場―「再稼働ストップ!原発ゼロへ」
学習を力に、全道100万人署名達成、一点共同の前進など世論と運動をさらに強めよう

 新年度運動方針については、全道100万人署名の達成、大間原発建設中止、幌延深地層研究センター廃止・埋戻し、再生エネ普及への転換の学習、一致点での共同の集会や行動の前進、知事選勝利などを軸に、「泊原発再稼動ストップ」「原発・核燃サイクルから撤退」の世論と運動を一層大きく盛り上げ、安倍政権を追い詰め、暴走を止めさせましょう。当面、フクシマから4周年の3・11の行動や4・26のチェルノブイリから29周年の行動、泊原発稼働停止から3周年の5・5行動などを、国民大運動実行委と協議し具体化しますと提案しました。

【総会参加者の発言から】
大間原発訴訟支援募金と340枚の会員メッセージ届け、函館市長と懇談 
― 新婦人道本部・石岡伸子事務局長

新婦人道本部の石岡伸子事務局長は、函館市の大間原発建設差止訴訟を支援しようと、全道から募金とメッセージ送付に取組み、11月25日函館市長を訪問、直接支援募金50万円と函館支部分80枚、その他の全道各地分260枚、合計340枚のメッセージを届けて懇談できたと発言。その際市長は、「3・11までは原発はあまり問題があるとは思っていなかったが、3・11後市民のいのちと暮らしを守る立場としては、原発はなくすべきだと考えるようになった。一緒に力を合わせてやっていきたい」と語ってくれました。大間原発訴訟の会の竹田とし子さんにもお会いし募金(10万円)を届け懇談しました。

反原発連合との一点共同の協力関係の前進が成果 ― 野呂田博之1区候補(原発連・会員)

 個人会員の野呂田博之さんは、衆院選挙で小選挙区1区候補としてたたかった感想を発言。今回の結果は、多いところでは2年前の総選挙の約2倍の得票を獲得でき、畠山さんの議席回復にも役立てたと思う。とくに昨日の131回目の道庁前の金曜日行動にも参加したが、原発問題での1点共闘の立場で北海道反原発連合との協力関係が大きく進んだことが成果だったと述べ、「今晩、今回の選挙で僕は共産党に託す」とのコメントを寄せてくれたKoさんと会うことになっている。戦略的ミーテイングと位置づけて会う。KoさんはSNSをもっと活用してつながりを増やしてほしいと言っている。彼のコメントの一部が新年の党旗開きで志位委員長から紹介され、頑張ってきてよかったと思っている」―などと発言しました。
あさこはうすを守る小笠原厚子さんを講師に2015年3・11苫小牧集会を開催
道知事選への対応、会則改正、役員選出などについても発言  「苫小牧の会」の津田孝事務局長
脱原発・自然エネルギーをすすめる苫小牧の会(苫小牧の会)の津田孝事務局長は、今年の3・11メモリアル集会として、大間原発の炉心から約200㍍のところの「あさこはうす」を守って、大間原発建設中止を闘っている小笠原厚子さんを講師に迎え、3月7日(土)午前10時から苫小牧集会を計画、反原発運動を盛り上げていきたいと語りました。また、津田さんは、議案審議に関連して道知事選をどうたたかうのか、会則に自然エネルギーの学習活動を位置づけるべき、加盟団体として苫小牧の会からも理事を選出すべきでは、などの意見がを述べました。これについて、米谷道保代表委員と佐藤久志事務局長から、知事選は明るい会の方針にそって闘う、会則改正は修正案を持ち合わせていないので次回総会に持ち越したい、新役員選出は、これまでも加盟団体が推薦する人を理事として補充してきた経過があり、苫小牧の会から推薦があれば補充選出するーとの見解を示し、諸議案の採決で確認されました。
泊原発の再稼働―薩摩川内方式の地元合意は全く無茶
         大田勤代表委員(共産党岩内町議)が閉会挨拶

 泊原発の再稼働の地元了解では、薩摩川内方式でいうと、泊村議会と村長、道議会と道知事ということになります。これは、いままで地元4町村の議会と町村長の合意としてきたものさえ投げ捨てることです。全く無茶苦茶なやり方であり認められません。国民の反対が広がるなか、もっと簡略にしてしまおうというものです。後志管内30キロ圏の13町村中、再稼働賛成は4町村だけです。後志管内選出の自民党の道議は、「11月に再稼働する」などと言っているが、とんでもない。再稼働への暴走を許さない闘いを広げたい、ともに頑張りましょう。

 真狩村議会が「泊原発は再稼働せず、廃止・廃炉入りを求める意見書」を可決道原発連が陳情
  真狩村議会は、昨年12月18日の定例村議会において、標記の意見書を可決し、各関係機関に送付しました。送付先は、衆参議長、総理大臣、内閣官房長官、経産大臣、環境大臣、原子力規制委員会委員長、北海道知事。これは道原発連の陳情(昨年12月11日付で後志管内20市町村議会に送付)にもとづくもの。
意見書は、1、福島原発事故の教訓に立ち、人間社会と共生できない原発は、電力不足がおきていないいま、再稼働せず、直ちに廃止し廃炉のプロセスに入ること 2、泊原発の再稼働の地元理解については、少なくとも泊原発から30キロ圏内の13町村の同意を条件とすること 3、30キロ圏内の避難計画について、被曝ゼロの実効性の検証なしに再稼働を行わないこと―の3点を求めています。

大島堅一「さらなる原子力保護政策は許されるか」(「世界」12月号)を読んで



 大島さんの論文に書かれていることで印象に残ったことをいくつか書いてみます。


 原子力にかかる費用の新たな回収策 : 現在、電力システム改革が進められています、その一環として2016年には電気の小売りが全面自由化され、2018~20年を目途に電気料金の算定方法も撤廃されようとしています。そうすると、核燃料再処理や廃炉などのために将来必要になる費用や、福島原発事故の処理のような想定外の費用などは電気料金を通じて回収できなくなります。これでは安定的な電力経営が保障されなくなるということで、原子力にかかる費用の回収策が新たに作られようとしているのは問題であると指摘しています(注)。
 原発設備は廃止されても会計上は資産 : 原発廃止の声が大きくなっていますが、それが実現した場合に原子力発電設備と核燃料を会計上どのようにあつかうのかにも注目しています。普通ならば一括して償却する(損失として計上する)のが当たり前です。ところが2013年に原子力については例外的にその一部を資産とみなすこととし、従来通り少しづつ償却できるようにしました。同様のことは核燃料についても模索しているようです。このように制度を変えていくのは原子力発電が他の電源と競争するうえで非常に有利になるからです。
 日本原燃の破たんを避けるために国が支援策 : 一方で、再処理事業が困難に直面しており、電力会社にとっても由々しい問題になっています。再処理工場の建設費が計画当初の3倍になっても完成せず、事業を行っている日本原燃は資金不足に陥っています。電力会社が支援しているのですが、電力自由化で競争にさらされれば支援がままならなくなり、日本原燃が破たんするようなことにでもなれば、それまでの出資・支援は水の泡となり電力会社は大変な負担を負うことになります。それを避けるために国は支援策を考えているらしく、電力会社が負うべき負担が国民に転嫁される危険すらあるということです。
 こうしてまで原発を維持する意味があるのか : 「エネルギー基本計画」で原発の維持を最初に決めておいて、あとになって原発の本当のリスクとコストを国民に転嫁しようとする現在のやり方は議論する順番が逆である、そもそもそのようにしてまで原発を維持する意味があるのかという点が最重要論点である、と大島さんは主張しています。
() 1月14日、経産省の有識者会議は16年の電力小売り全面自由化後も、廃炉費用を電気料金に転嫁できることを決めた。老朽原発の廃炉費用を確実に回収できるようにするのが狙い。(道新 1月15日)  (石崎健二)  

2014年12月20日土曜日

原発問題連絡会ニュース 256号2014年12月20日

電気料金再値上げ認可取り消し抜本的見直しを
泊原発再稼働やめて廃止・廃炉の決断を
  原発連が、経済産業大臣と道経産局長へ申入れ



STOP!原発再稼働の暴走
―「原発・核燃からの撤退」の合意形成を―  
原発問題住民運動全国連絡センター第28回総会に
参加して  米谷道保(道原発連代表委員)

 原発問題住民運動全国連絡センター(全国センター)の第28回総会・交流集会が11月24日(月)東京で開催され、道原発連から米

谷道保氏(代表委員)が参加しました。この総会・交流集会の概要を報告します。
フクシマは終わっていない ― 再稼働の暴走は許されない

 最初に全国センター筆頭代表委員の伊東達也さんが、代表委員会報告を行いました。その詳細は、情報誌「げんぱつ」(11月25日発行)掲載の通りです。報告の中から、福島原発事故の現状などについて触れた概要を紹介します。
事故から3年8カ月が経過するが、今なお事故収束対策も被災者対策も被災地の復旧・復興対策も進んでいない。それは加害者である国と東電が事故を起こした発生者責任、加害者責任を根本的に反省していないことにあると厳しく指摘。今も12万人近い県民が避難生活を強いられ、災害関連死は1809人(11月22日現在)となり増え続けている。復興庁の9市町村住民の意向調査(6月実施)では、現時点で自宅に戻らないと考えている人が、大熊町や双葉町では65%以上、29歳以下では飯舘村、浪江町、富岡町、南相馬市も50%を超えている―ことを示し、国と東電が加害者責任について根本的な反省を行い、事故収束対策、被災者対策、被災地の復旧・復興対策に真摯に取り組むべきだーと訴えました。
 さらに伊東筆頭代表委員は、国が「エネルギー基本計画」の閣議決定を撤回し、原発依存をやめ、自然エネルギーの開発拡充に根本的に転換すべきだ、とくに福島県は全エネルギーを再生エネでまかなう復興プランを立てており、その成否にもかかわる問題だと力説しました。
最後に伊東筆頭代表委員は、「原発・核燃からの撤退」の合意形成をめざすこれまでの運動の前進を確信にして、全国センターの主体的力量強化にも力を尽くそうと呼びかけました。

川内原発地元説明会―プルサーマルの“やらせ”説明会と同じやり方
再稼動ありきで形ばかりのやり方にさらに怒り広がる 

 報告を受けて、12人が発言・交流しました。九州電力の川内原発のある薩摩川内市の井上勝博市議が、「川内原発再稼働阻止のたたかい」を報告。地元説明会が、玄海原発のプルサーマル計画の説明会で発覚した“やらせ”説明会と同じ発想のやり方だと詳しく報告・告発。最後に今後の闘いについて、「まだ時間はある、九電への反対署名、総選挙鹿児島小選挙区3区は自民、共産、無所属の3人が出馬する、どの党が伸びれば再稼働を止められるか、有権者の前に明らかにできるわかりやすい選挙となる」と、引き続き再稼動阻止に全力あげる決意を表明しました。
全道100万人署名は達成できる条件がある 
~ 道民の過半数が再稼働に反対 

 交流会では、道原発連の米谷道保代表委員も全道100万人署名の経験を発言。2011年から1年間で道民署名13万筆を集めた経験に立って、もっとインパクトを与えられる規模の署名運動をやろうと、さようなら原発北海道実行委員会が、作家の倉本聰さんなど著名人5氏の呼びかけで昨年5月末から、「原発のない北海道の実現を求める全道100万人署名」に取り組んできた経験と到達点を報告、署名数は現在約70万筆だが、今も道民の過半数が再稼働に反対であり、条件を汲み尽くせば100万人署名は達成できると、年内達成めざし奮闘中だと報告しました。

道原発連・代表委員の
はたやま和也さんが比例選挙で初当選 
― 衆議院議員に
再稼動ノー!原発・核燃サイクルから
即時撤退かかげ 
― 小選挙区1区・のろた博之さん(原発連・会員)も大健闘!
12月2日公示、同14日投・開票で行われた第47回総選挙で、道原発連代表委員のはたやま和也さんが、比例代表選挙北海道ブロックで30万2251票<得票率12.09%)を獲得して初当選、11年ぶりに共産党の議席を回復しました。また、道原発連個人会員で小選挙区1区の共産党ののろた博之さんは、32,031票<得票率11・96%)を獲得、大健闘しました。
 原発連は、今回の総選挙にあたって、「安倍政権の原発・核燃サイクル推進の暴走政治に厳しい審判を下し、原発のない日本と北海道の実現へ政治の大転換を勝ち取ろう」―第47回総選挙にあたってうったえますーを発表(11月21日)し、「原発推進の政党と政治家・候補者に厳しい審判を下し、原発・核燃サイクルから撤退の旗を掲げる政党と政治家・候補者を勝利させるために、ともに力を尽くしましょう」と呼びかけ、それぞれの持ち場で奮闘して今回の勝利と大健闘に尽力、その結果をともに喜んでいるところです。なお、原発連は、共産党北海道委員会のほかに、道段階の多くの労組や民主団体及び個人が加盟(加入)する住民運動団体であり、特定の政党とその公認候補を推薦する措置はとっていませんが、今回の総選挙にあたっての「訴え」が実ったものとして歓迎するものです。畠山和也さんと野呂田博之さんのご健勝と一層の活躍を祈念します。

泊原発は再稼働に同意せず、廃炉入りを求める意見書を採択して下さい
~ 道原発連 ― 後志管内20市町村議会へ陳情 ~ 
 道原発連は12月11日、標題の陳情を後志管内20市町村に送付しました。この陳情は、すでに小樽市議会12月定例議会で検討されています。他の町村議会の多くは、新年度予算議会(来年2~3月)以降の扱いになると思われます。
なお、送付した陳情と添付した意見書案の要旨は以下の通りです。
◇泊原発の再稼動に同意せず、廃炉入りを求める意見書の採択に関する陳情
 【陳情の趣旨】

福島原発事故は、いまだに事故原因は究明の途上で、約12万6千人もの県民が避難生活を強いられたままです。…原発と人間社会が共生できないことは明白です。
   ところが、安倍政権は、九州電力の川内原発を突破口に、規制基準に適合と判断された原発を次々再稼働させようとしています。
もし、泊原発で福島原発と同じような事故が起きれば、後
志管内はもとより北海道全域に深刻な影響を及ぼすことは必至です。後志管内は、基幹産業である第一次産業も観光業も壊滅的打撃を受け、場所によっては何十年間も人が住めない地域に一変することさえありえます。道と泊原発周辺市町村は、毎年泊原発で重大事故が発生したとの想定で原子力防災訓練をやっていますが、作成された避難計画は実効性のあるものでなく、実際に事故が起きたら被曝を避けられないものです。
このような状況をふまえ、泊原発の再稼働を容認せず、電
力不足が起きていない今、直ちに泊原発を廃止し、廃炉に 進むよう求める、あるいは、少なくとも原発から30キロ圏内の13町村の同意及び被ばくなしに避難できることが検証された実効性ある避難計画であることを条件とすべきと考えます。

 ◇泊原発は再稼働せず、廃止・廃炉入りを求める要望意見書(案)】の要望事項
   1、人間社会と共生できない原発は、電力不足がおきていない今、再稼働せず、
      直ちに廃止し廃炉のプロセスに入ること。
2、泊原発の再稼働の地元理解については、少なくとも泊原発から30キロ圏内の
   13町村の同意を条件とすること。
3、30キロ圏内の避難計画について、被曝ゼロの実効性の検証なしに再稼働を行わ
   ないこと。
電源開発の大間原発審査申請に抗議し、
直ちに建設中止を求める
   道原発連 ― 17日、北村雅良社長宛てに抗議文を送付
 電源開発(株)が16日、大間原発の建設について原子力規制委員会に適合性の審査を申請した問題について、
道原発連は17日、本社の北村雅良社長宛てに左記の抗議のFAXを送付しました。
【抗議文】
大間原発の規制基準への適合性審査申請に厳しく抗議する

   貴社が12月16日、函館市や道南住民の声を無視し、原子力規制委員会に大間原発の規制基準への適合性審査を申請した暴挙に厳しく抗議する。
   そもそも大間原発は、破たんが明白な使用済み核燃料を再処理し、産生されるプルトニウムを再利用するフルモックス原発であり、実証試験も行わないまま商業用原発を建設すること自体、あまりにも無謀であり、その危険性は計り知れない。貴社の暴挙に重ねて厳しく抗議するとともに、ただちに建設を中止するよう強く求める。


2014年12月17日      原発問題全道連絡会


【原発をなくす地域の会】の活動紹介
毎月学習講演会を開催 ~ 「原発やめよう!登別の会」
11月は「福島原発事故の今と
大飯原発訴訟判決の意義」
         鈴木好夫代表(室蘭工業大学名誉教授)を講師に30人が参加
 「原発やめよう!登別の会」が発足したのは2012年5月。以降毎月学習講演会などを開催、その都度結果を知らせる会のニュースを発行しています。12月7日発行のニュースは第31号です。このニュース第31号に掲載の11月の学習講演会の模様を紹介します。


 11月29日、登別市民会館において「原発やめよう!登別の会」の11月学習会「福島原発事故の今と大飯原発訴訟判決の意義」が開催され、参加者の30名でした。
講師の鈴木好夫代表は、第1部で「福島原発事故の現状を考える」と題して、まず、原発避難自殺訴訟判決の内容を説明し、この判決が個人の問題にとどまらず原発差止訴訟にまで踏み込んだ重要な意義を持っていることを話されました。
次に、汚染水問題が今、最大の焦点になっていることを事故後の時系列に沿って振り返り、いかに東電と政府が出鱈目な対策をしているかを明らかにしました。汚染水問題の切り札と言われた「棟土壁」問題も莫大なお金を投入して最近、失敗に終わったことも触れました。この部の最後に廃炉計画の現状と問題点を話されました。
休憩をはさんで、大飯原発訴訟差止判決の判決要旨が配布され、その重要な意義を6点にわたり説明し、この判決に対する各界の反応を紹介しました。
最後に、最近の日本を襲っている自然災害(地震、火山、異常気象など)の頻発の危険性に触れました。
参加者からは「分かりやすかった」「大飯原発訴訟判決が最高裁で覆されないよう、私にできることをしていきたい。いつもたくさんのことを学び有難う」「国民が本当にかしこくならなければ。為政者や企業の上部の人たちのモラルの欠如に腹が立ちます」「こんな素敵なお話しの聞ける会、もっともっとPRしなければなりませんね。この会は登別の宝」などの感想が寄せられました。

2014年11月25日火曜日

原発問題連絡会ニュース 第254号2014年11月22日

電気料金再値上げ認可取り消し抜本的見直しを
泊原発再稼働やめて廃止・廃炉の決断を

  原発連が、経済産業大臣と道経産局長へ申入れ
安倍政権の原発・核燃サイクル推進の暴走政治に厳しい審判を下し原発のない日本と北海道の実現へ政治の大転換を勝ち取ろう
ー 第47回総選挙にあたってうったえます ~ 
                      2014年11月21日 原発問題全道連絡会

国民の世論と運動が追い込んだ解散・総選挙
 安倍首相は11月18日、消費税10%への増税時期を1年半延期することについて国民の審判を仰ぐとして、11月21日に衆議院を解散し、12月2日公示、同14日投票で総選挙を行うと表明、予定通り21日衆議院を解散しました。
表明の中で安倍首相は、消費税再増税延期は国民の審判を受けるべき重要な税の問題だから当然だとか、アベノミクスの3本の矢による経済対策で経済も好循環に向かいつつありデフレ脱却のチャンスを逃すわけにはいかない、3本の矢による経済対策についても審判を仰ぐ選挙だなどといっています。ところが、国民の世論は「今解散して総選挙をやる必要はない」が7割を占め、安倍首相の言い分を認めていません。
解散総選挙の本当の理由は、この2年間の安倍政権の国民無視の強権的亡国政治の暴走に、国民の怒りが沸騰し、国民の知る権利を奪う秘密保護法でも、今年4月からの消費税8%への増税とデフレ脱却をかかげたアベノミクスによる大企業・財界奉仕の経済対策でも、憲法9条を壊す憲法違反の集団的自衛権行使容認の閣議決定強行でも、日本食料や農業、医療、知的財産権までアメリカに売り渡すTPP交渉入りでも、人類社会と共存できない原発の再稼働と海外への輸出強行でも、県知事選挙に示されたオール沖縄の心を踏みにじる米軍基地の辺野古移設強行でも、これら日本の平和と民主主義、国民雄暮らしと営業かかわるどの問題でも、国民の多数が反対し、その世論と運動で追い詰められ、先延ばしすればするほど大敗することを恐れ、今しかないと大義のない解散総選挙に踏み切ったのではないでしょうか。
原発問題でも、世論と運動が追い込んだ総選挙
さようなら原発北海道1万人集会
(2012年10月13日札幌大通公園)
フクシマ原発事故から3年8カ月。いまも12万5千人もの県民が厳しい避難生活を強いられ、汚染水の流出も止まらず、除染も賠償もすすまず、復興の見通しも立っていません。原発と人類が共存できないことはますます明白です。
オール福島の再稼動反対、全原発廃炉のたたかい、首相官邸前の毎週金曜日行動の全国への広がり、福井地裁に続く福島地裁の勝利判決、全国通津浦々での宣伝署名行動や多彩な集会・デモなど、世論と運動の広がりが安倍内閣の暴走に立ちはだかり、原発の再稼働を抑え、原発がなくても電力は足りているなか、原発ゼロ、自然エネへの転換をという流れと広がりをつくり追い込んできたのではないでしょうか。
原発推進の安倍政権の暴走政治をストップさせ、
原発のない安心・安全な日本と北海道を切り開く選挙にしよう
北海道でも、2年半に124回も続く道庁前金曜日行動と道内各地に広がる金曜日行動、全道100万人署名の前進、多彩な集会やデモの広がりなどが、安倍政権とこれに追随する高橋道政を追い込んでいるのではないでしょうか。こうした原発情勢に確信を持ち、一層世論と運動を広げ、安倍政権の暴走に厳しい審判を下し、原発のない日本と北海道の実現への道を切り開く時ではないでしょうか。
いまこそ、広範な道民のなかに大きな世論と運動を広げ、全道100万人署名をやりぬき、安倍政権の暴走に厳しい審判を下しましょう。北海道から、再稼働反対、原発ゼロ、大間も幌延も許さす、再生可能エネの爆発的普及へ、国政転換への道を切り開く選挙にしましょう。
原発推進の政党と政治家・候補者に厳しい審判を下し、原発・核燃サイクルから撤退の旗をかかげる政党と政治家・候補者を勝利させるために、ともに力を尽くしましょう。

北電の電気料金再値上げ認可を取り消し、
抜本的見直しを
   泊原発の再稼働を止め、廃止・廃炉の決断を
   道原発連 ~ 11月21日に道経産局、道、北電へ申入れ
北海道電力が11月1日実施を強行した電気料金再値上げに、道民各層から悲鳴と怒りの声が噴出していることから、道原発連は21日、再値上げ認可の取り消しと抜本的見直し及び泊原発の再稼働問題について、北海道経産局と道、北電へ申し入れを行いました。
電源構成変分認可制度を廃止し、北電の経営全般を見直し
北電本社への申し入れ
(11月21日)
一層の経費圧縮を求めよ
原発連は、今回の電気料金再値上げが電源構成変分認可制度にもとづいているため、北電の申請も経産省の電気料金審査専門家小委員会の審査も、北電の経営全般の見直しを対象としない欠陥があるとして、いったん認可を取り消し、抜本的に見直すべきと求めました。
しかし、道経産局も道庁も北電も、制度の廃止と抜本的見直しに言及せず、「電源構成変分認可制度のもとで厳正で公平な審査を経て認可した」「なお北電には経費圧縮について、道民に丁寧に説明するよう求めている」(道経産局)などと述べるだけでした。

過度の原発依存のツケを道民にまわさず、国と北電が責任を持て
北電の大幅な再値上げの背景には、過度の原発依存(発電量に占める原発の発電量が全国一の44% 2010年度)があることは、原発依存度の低い中国電力や北陸電力が、フクシマ後一度も値上げしていないことを見れば明らかです。原発連は、過度の原発依存が招いた経営危機のツケを電気料金の再値上げで道民に押し付けるのでなく、原発を推進してきた国と北電の責任で解決すべきと求めました。
しかし、北電は、「原発は燃料費が安く電気料金を全国水準に下げることができた、再稼働すれば値下げができる」「引き続きベース電源として推進する」と開き直る態度でした。
30キロ圏内13町村の同意や実効性のない避難計画のまま再稼動するな
北海道経産局への申し入れ
(11月21日)
泊原発の再稼働について原発連は、「30キロ圏内の13町村の同意を再稼働の条件にすべき」「その際、全住民規模のアンケートや住民投票で判断するよう求めるべき」「今作成されている実効性のない避難計画のまま再稼働は認めるべきでない」などを要求しました。
 これに対して道は、「再稼動は安全最優先で国が判断すべきこと」「地元自治体の同意の範囲などの条件整備を行うよう国に求めている」などというにとどまり、道民に責任を負う知事として責任ある態度を示しませんでした。




原発連が4年ぶりに幌延深地層研究センター見学ツアー
深地層処分地にもその研究地にも不適な幌延での工事は中止すべき
幌延深地層研究センターを見学して  佐藤久志(原発連事務局次長)
10月26日原発問題全道連絡会が呼びかけた「幌延深地層研究センター」見学ツアーに参加してきました。
地下350㍍の調査坑道で説明を受ける
今年6月に完成した地下350mの周回調査坑道約760mに入り、工事の進行状況や地層等を見学してきました。周回坑道に掘られた試験坑道に8月29日に廃棄物の模擬体を設置した人工バリアの様子も見学してきました。幌延の地層は粘土質の軟らかい地層で、地下水には海水の3分の1程度の塩分が含まれているとのことです。工事は地下水の湧出やガスの突出などによって予定より大幅に遅れ、当初予算の約90%を使い切っていますがさらに地下500㍍まで掘削することが決まっています。
試験施設では高レベル放射性廃棄物のガラス固化体を入れるステンレス容器、それを閉じ込めるオーバーパックと呼ばれる厚さ19cm、重さ5トンの炭素鋼容器に入れて密封、さらにそのまわりを粘土を主成分とした緩衝材ブロックで包む人工バリアの様子が展示されています。炭素鋼容器は試作品ということもあり、1本7千万円とのことです。廃棄物は2014年現在で約2万5千本と言われています。原発再稼働でその数は増え4万本の処分が必要と試算されています。
地盤や地質、地下水の状況、サロベツ断層帯ではM7・6程度の地震が10万年に20回前後発生するという専門家の意見もある所で10万年もの長期間の健全性が保障されるのかという疑問を新たにしました。地震列島の日本に適地がないにもかかわらず、核燃料サイクルの推進や原発再稼働でこれ以上核のゴミを増やすのは止め、無駄な高レベル放射性廃棄物の地層処分工事も止めるべきです。
見学後の鷲見幌延町議らとの懇談会で鷲見さんらは「原子力機構幹部は研究終了後(2021年頃)に埋め戻すことについて、「もったいない」発言をするなど協定をないがしろにしかねない、なし崩しの放射性廃棄物の持ち込みや、処分場への転用」と「研究期間の延長」に警戒が必要と強調していました。

《解説》泊原発がトリチウムを海に放出?
原子炉の中ではウランが核分裂していろいろな放射性物質になりますが、その中の一つがトリチウムです。同時に制御棒に含まれているホウ素や一次冷却水に添加されているホウ素とリチウムも中性子と反応して、ヘリウムとトリチウムになります。こうして泊原発で作られるトリチウムの量は、一般的には1年間に400兆ベクレルぐらい、と言われています。北電のホームページによれば、運転開始以来毎年その一部を液体として海中に捨てており、実際に捨てている量は、最も少ないのが1991年度で11兆ベクレル、最も多いのが2011年度の38兆ベクレルで、2013年度末合計で570兆ベクレルになります。
放出の限度を示す北電の管理値は年間120兆ベクレルです。2014年10月18日付の北海道新聞によれば、北電は実際の放出量は管理値を「十分下回っており、健康にも環境にも影響はない」などとしている、とのことです。そうは言っても環境の放射性物質を増やすようなことはあってはならないことです。
トリチウムは二次冷却水に混ぜて放流していると考えられます。最も多かった38兆ベクレルの場合、均一に混ざっているとしてその濃度を計算してみると1リットル当たり70ベクレルくらいになります。これは大気圏内核実験の最盛期である1963年ころの降水中の値に相当します(現在の降水では0・7ベクレル前後)
なお、トリチウムを含んだ水からトリチウムを効果的に取り除くのは難しいとされ、福島原発では汚染水が増え続け問題になっています。
トリチウムとは・・・水素の仲間。普通の水素の原子核は陽子1個のみですが、トリチウムには中性子も2個あり重さは普通の水素の3倍です。そのためか3重水素ともよばれています。半減期12・32年の放射性物質で、ベータ線を出してヘリウムに変わります。
天然では大気中で酸素と窒素が宇宙線と反応して作られていますが、存在量としては普通の水素に比べればごく僅かです。化学的な性質は普通の水素と変わらず、水素の化合物の中には普通の水素の一部がトリチウムに置き換わっているものもあります。水の場合は水分子の水素2個のうち1個がトリチウムに置き換わったのがトリチウム水で、湖沼・海・河川などの水には1リットル当たり1~3ベクレル含まれています。(石崎健二