原発再稼働はありえない」
2018年 全国交流集会in柏崎(11月11日)に120人
今年の原発問題住民運動全国交流集会は、11月11日(日)柏崎刈羽原発が立地する新潟県柏崎市で開催されました。今年の集会は、「福島事故の検証のない原発再稼働はありえない」との標題で行われ、新潟県が行っている3つの検証の内容を現地での実践を通じて学びあう画期的意義を持つものでした。
福島事故の検証 ―「何をどのように検証するのか」
「地元自治体に問われるもの」 ~
池内 了氏(名大名誉教授)が記念講演
講演する池内さん |
池内氏は最初に、自身の専門が宇宙物理で何億光年などという大きな規模の研究をやってきたことから、原発を大局的にとらえると、原発は我々の一世代で終わる技術で、いま最後の悪あがきをしているもので、先を見て撤退することが大切だと語ったうえで、3つの検証委員会(事故原因、健康と生活への影響、安全な避難方法による検証)を総括する検証総括委員会の委員長を米山前知事から頼まれて引き受け、今は自民や公明が支持して当選した花角知事も、知事選の結果が厳しかったこともあるためか、検証委員会を継続し検証結果が示されない限り、原発再稼働の議論を始めることは出来ないという姿勢を堅持すると表明し、検証総括委員会の委員長も引き続き私(池内)にやってほしいとのことだった。私は、花角知事に「検証総括委員会の報告は、期限を設けていないが3年が必要だと宣言して、私(池内)の立ち位置も述べて厳しい報告になると伝えてある」と語りました。
次いで池内氏は、3つの検証委員会について自身の考えを語りました。技術委員会については、新潟県に原発が存在する限り継続すべき委員会である(液状化問題など新たな技術的問題が出てくるだろうし、原子炉を開けないとわからない問題もある、廃炉作業終了まで見届ける必要もあるなど)し、日本に原発が存在する限り継続すべき委員会であってほしい(原発の技術を客観的にチェックする組織が必要、東電の適格性を技術面からチェックし続ける必要性などから)と語りました。次いで避難委員会については、新潟県に原発が存続する限り継続すべき委員会であり、新潟県の避難要領が原発立地県の模範になるべきだと述べました。健康・生活委員会については、柏崎刈羽原発で過酷事故が起こった場合の想定として、県と県民がこうむる可能性がある被害の列挙、日本の将来にもたらされる危機の列挙、県民の健康・生活破壊の責任(責任をとれるのか、誰が取るのか、どのように責任をとるのか)、県民の意思を尊重できるのかなどの問題が提起されるだろうとのべました。
そのうえで検証総括委員会については、①3つの検証委員会の議論状況を把握しまとめる、②3つの検証委員会でカバーできない問題を抽出し議論する、③東電の適格性の問題(誠意ある態度で対応しているか?~データの公表、汚染水、被害補償等)、④現代の科学・技術水準で答えが出し切れない問題(活断層、液状化等)、⑤県民意識をどう汲み上げるか、市町村職員や住民との対話をおこない、覚悟を聞きたい、そして総括委員長としては、①検証には3年間は必要(1年目は各検証委員会での議論を優先、2年目~3年目前半は、議論結果から、総括委として議論すべき課題を絞り審議する、可能なタウンミーテイングや福島への現地調査を行う、3年目後半は、検証報告案を審議し、最終報告を出す、この期間が値切られると中途半端な報告にならざるを得ないので委員長を辞職するーと表明しました。
最後に池内氏は、「地方自治体に問われること」について述べ、①自治体職員の自律的判断の重要性に触れ、ヨウ素剤の配布・服用の自治体における差異の検証(三春町は服用を呼びかけ、富岡・双葉・楢葉は配布のみ、大熊・川内は配布せず、いわき市は配布したが服用指示出さず)、②自治体と職員は、リアルタイムで最善と思う選択を行うことーその点でも福島の検証が必要で、指示待ちではない判断力・決断力が試される、③また普段からの住民と自治体職員の結びつき―日常の点検(柔軟な態度、多様性の尊重、分権意識―自分たちで決める)などが問われると指摘しました。この講演に参加者の多くが、賛同と感銘を持って受け止めたと思われる空気が広がりました。
新潟県の闘いは全国を激励~
福島事故の検証なしに再稼働はあり得ない
この経験に学び、全国で検証なしに再稼働させない運動を広げよう福島事故の検証なしに再稼働はあり得ない
―伊東達也筆頭代表委員が全国交流集会へ問題提起―
全国交流集会は、議長団選出のあと、伊東達也筆頭代表委員が問題提起を行い、午後から各地の活動の報告・交流が行われ、最後に「柏崎からのアピール」を採択して閉会しました。伊東達也氏の問題提起(骨子)は以下の通り。
問題提起する伊東さん |
伊東氏は、最初に全国交流集会を新潟県で開催する意義についてのべ、3つの検証がなされない限り、再稼働の議論ははじめられないということを県民の世論で「県政の常道」に押し上げているーこれを全国が学び生かそうと、この間の新潟の検証委員会の活動で東電の事故隠しや福島事故の炉心溶融マニュアル隠しの暴露など数々の成果で政府と東電を追い詰め、自公が押す新知事・花角氏も「3つの検証委員会の検証なしに再稼働の論議は始められない」と言わざるを得ないところに追い込んできたことを紹介、この経験に学び、全国に広げ「福島事故の検証なしに再稼働はあり得ない」世論と運動を広げようと呼びかけました。
国と東電は福島第一原発事故の加害責任を率直に認めること
次いで伊東氏は、①国と東電に福島第一原発事故の加害責任を認めるよう求めるとして、被災者・被災地の現状に触れ、事故から7年8カ月目を迎えるが、約10万人が故郷に戻れていない実態(帰還宣言が出ても帰還者は高齢者が多く、今年4月に再開した小中学校も通学者は浪江町で10人(事故前の0・5%)、富岡町で17人(1・1%)、飯舘村で75人(14%)、避難地域にあった5つの県立高校は、避難先で開校していたが新入生がなく、昨年4月から休校(事実上廃校)、医療施設、商店など生活支援機能も大きく欠けている、除染は自宅周辺20㍍で家族は放射線被ばくの不安など、苦悩の暮らしを強いられているなどなどの実態を、数字もあげて詳しく報告、国と東電は福島第一原発事故を起こした加害責任を根本的に反省し、被災者・被災地対策に真摯に取り組むことが緊急課題だと訴えました。
看過できない原発動向 ~ 東海第2延長運転許可、東電旧経営陣3氏の刑事訴訟、再エネ「主力電源化」など 次いで伊東氏は、①国と東電に福島第一原発事故の加害責任を認めるよう求めるとして、被災者・被災地の現状に触れ、事故から7年8カ月目を迎えるが、約10万人が故郷に戻れていない実態(帰還宣言が出ても帰還者は高齢者が多く、今年4月に再開した小中学校も通学者は浪江町で10人(事故前の0・5%)、富岡町で17人(1・1%)、飯舘村で75人(14%)、避難地域にあった5つの県立高校は、避難先で開校していたが新入生がなく、昨年4月から休校(事実上廃校)、医療施設、商店など生活支援機能も大きく欠けている、除染は自宅周辺20㍍で家族は放射線被ばくの不安など、苦悩の暮らしを強いられているなどなどの実態を、数字もあげて詳しく報告、国と東電は福島第一原発事故を起こした加害責任を根本的に反省し、被災者・被災地対策に真摯に取り組むことが緊急課題だと訴えました。
伊東氏は、この間の原発動向を取り上げ、東海第2原発の延長60年運転の認可、東電旧経営陣3氏が公判で、津波リスク予見を否定し続けている問題、第5次エネ基本計画で、再生可能エネの「主力電源化」をうたいながら、九州電力が太陽光発電の出力制御を強行、原子力安全委が原発損害賠償措置額1200億円据え置いた問題、伊方原発運転差止仮処分を取り消した広島高裁の司法責任放棄の不当判決、北海道胆振東部地震による全道停電(ブラックアウト)に見る大規模集中型発電システムの脆弱性の露呈の問題―などをとりあげ、看過できない原発動向だと厳しく告発しました。
原発ゼロへの展望
~ 原発立地13道県のうち福島県が痛苦の経験の上に初めて県内全原発10基廃炉にさせる
最後に伊東氏は、「原発ゼロ」への展望について、◎福島原発事故被災の現実は「原発ゼロ」への道を教えている、◎「原発依存」が日本経済とエネルギーに大きなゆがみをもたらしている現実が「原発ゼロ」の道を教えている、◎新潟県が進める福島原発事故に関する「3つの検証」を広く共有する運動を! ◎「『原発ゼロ』基本法案」の一日も早い制定を! ◎「原発ゼロ」「核燃サイクルからの撤退」の国民的議論・対話を進めよう!などと呼びかけました。
「原発ゼロ」めざし、10人が発言交流
午後からの交流では、新潟からの報告を立石雅昭氏(新潟大名誉教授)が、新潟県の検証活動について特別発言を行い、①新潟県の検証作業の歴史的意義として、住民・国民の命・暮らしを守ることが原発規制の基本的役割であり、事故の要因検証の進め方に、住民目線で風穴を開ける公的機関での初めての試みが、新潟県における福島原発事故の3つの検証であると述べ、検証のないままの「安全神話」にもとづく再稼働は国民・県民の命と暮らしを破壊する。検証は立地県はもとより、周辺自治体の最低限の責務だと強く訴えました。
再稼働の是非を問う住民投票条例制定を求める直接請求署名運動の取り組み(宮城県)、再処理工場ばかりか中間処分場破たんの告発(青森県)、原発ゼロをめざす住民運動の多様な発展(福井、鹿児島、茨城県など)、避難者訴訟の高裁でのたたかい(群馬)、被災地集団訴訟の高裁でのたたかい(福島)などが活発に語られました。北海道からは、胆振東部地震とブラックアウトの問題に関連して、①地震列島に原発立地は不適、②再稼働を優先させ電力の安定供給体制構築を後回しにしてきた北電の責任を問う運動を紹介しました。
「原発ゼロ」めざし、10人が発言交流
午後からの交流では、新潟からの報告を立石雅昭氏(新潟大名誉教授)が、新潟県の検証活動について特別発言を行い、①新潟県の検証作業の歴史的意義として、住民・国民の命・暮らしを守ることが原発規制の基本的役割であり、事故の要因検証の進め方に、住民目線で風穴を開ける公的機関での初めての試みが、新潟県における福島原発事故の3つの検証であると述べ、検証のないままの「安全神話」にもとづく再稼働は国民・県民の命と暮らしを破壊する。検証は立地県はもとより、周辺自治体の最低限の責務だと強く訴えました。
再稼働の是非を問う住民投票条例制定を求める直接請求署名運動の取り組み(宮城県)、再処理工場ばかりか中間処分場破たんの告発(青森県)、原発ゼロをめざす住民運動の多様な発展(福井、鹿児島、茨城県など)、避難者訴訟の高裁でのたたかい(群馬)、被災地集団訴訟の高裁でのたたかい(福島)などが活発に語られました。北海道からは、胆振東部地震とブラックアウトの問題に関連して、①地震列島に原発立地は不適、②再稼働を優先させ電力の安定供給体制構築を後回しにしてきた北電の責任を問う運動を紹介しました。
STOP!泊原発再稼働~署名にご協力下さい
道原発連と国民大運動北海道実行委員会は11月20日、チカホ大通交差点広場西で「泊原発を再稼働させない道民署名」に取り組みました。チカホでの道民署名行動は、7月9日に続いて今年2回目で、原発をなくす全国連絡会が作成した「原発ゼロ基本法を成立させましょう」のカラーリーフや道原発連への加盟・入会申込用紙なども配布しました。
「STOP! 泊原発再稼働」の横断幕2枚を大型パネルに張り出し、署名用紙を置いた机の前には「泊原発を再稼働させない 道民署名にご協力ください」の布製の横断幕を掲げ、道労連、新婦人道本部、道高教組、北商連、道民医連、共産党道委員会、道母親連絡会などから15名が参加し、午前10時から午後5時まで7時間にわたって代わる代わる署名を呼びかけました。(写真)この日は275筆の署名が集まりました。
11月17日に開催された井戸謙一弁護士の講演会の会場で配布されたチカホの署名行動のチラシを見て「井戸先生のお話を聞いて、ぜひ署名しなくてはと思った」という方や、新婦人の参加者の知り合いの方がさらに2人の知り合いを連れてきて署名してくれるなど、いろんなつながりや広がりの見える署名行動になりました。
11月17日に開催された井戸謙一弁護士の講演会の会場で配布されたチカホの署名行動のチラシを見て「井戸先生のお話を聞いて、ぜひ署名しなくてはと思った」という方や、新婦人の参加者の知り合いの方がさらに2人の知り合いを連れてきて署名してくれるなど、いろんなつながりや広がりの見える署名行動になりました。
胆振東部地震と全道停電(ブラックアウト)を踏まえ
原発問題全道連絡会は21日道庁を訪れ、胆振東部地震と全道停電(ブラックアウト)を踏まえ、①泊原発は再稼働せず廃炉にするよう国や北電に求める、②泊原発の再稼働対策を優先し、電力の安定供給対策を後回しにし、苫東厚真火発をフル稼働して震度7の地震で緊急停止しブラックアウトを招いた北電の責任は重大、道知事は北電に道民に損害賠償を行うよう求めるべきーなど3項目を申し入れました。(写真 左)
第115号(99年9月27日)には、泊3号機新設をめぐる道議会特別委での花岡質問を傍聴して、ド泊漁協と北電との漁業補償交渉の場に道の水産林務部長が同席、事実上道が3号機建設に賛成する側に立っている疑惑について取り上げ「道は泊3号機容認なのか?」の大見出しを立てて報じ、時間をかけて道民の声を聴くことが不可欠だと指摘しています。このニュースの裏面には「資料」として【泊原発3号機増設・幌延「深地層研究所」計画に反対する道知事宛の要求署名用紙を刷り込んでいます。
第116号
(99年10月19日)は、「カギにぎる道民の声―泊3号機計画」の見出しで、道内のエネルギー問題を検討してきた道知事の諮問機関・「道エネルギー問題委員会」が検討結果報告書を知事に答申したのを受け、道が9月17日から10月29日まで実施中の報告書の樹蘭とそれへの道民意見の募集について、広く意見を届けようと呼びかけています。同時に、道が道内5カ所で予定していた「道民の意見を聞く会」が、東海村で9月に起きたJCOの臨界事故と北電の道民の意見を聞く会への陳述者の募集で、北電の「賛成社員」を動員問題が発覚したことから、知事は当面「意見を聞く会」開催を延期したことも報じつつ、道民意見募集には応募しようと呼びかけ、応募意見の書き方や送付方法なども明らかにしています。なお、裏面には、日本科学者会議が10月6日に発表した声明「東海村燃料工場(JCO)の臨界事故を契機にプルサーマル計画の即時中止を求める」を掲載し、自頁には、原発連の代表委員・斎藤敏夫名の北電の泊原発3号機増設計画「賛成」に向けた社員動員等について」と題する10月11日付の申入れ文を掲載、さらに次の頁には、原発連の斎藤敏夫代表委員名の「東海村核燃料工場の臨界事故に際して―泊・幌延問題報告会アピール(10月5日付)を掲載し、泊3号機と幌延「深地層研究所」計画阻止に向けた取組みが伝わる内容となっています。
第117号(99年12月14日)号は、「原子力行政の根本的転換めざしー原発大国・日本の異常を考える」と題する菅野一洋(道原発連事務局長)氏の論考が、裏表両面にわたって詳しく展開され、日本政府の異常な安全無視の原発、核燃サイクル推進への暴走姿勢を暴いています。
原発問題全道連絡会は21日道庁を訪れ、胆振東部地震と全道停電(ブラックアウト)を踏まえ、①泊原発は再稼働せず廃炉にするよう国や北電に求める、②泊原発の再稼働対策を優先し、電力の安定供給対策を後回しにし、苫東厚真火発をフル稼働して震度7の地震で緊急停止しブラックアウトを招いた北電の責任は重大、道知事は北電に道民に損害賠償を行うよう求めるべきーなど3項目を申し入れました。(写真 左)
応対した道経済部・環境エネルギー室の担当者は、「原発は安全性確保が最優先」「泊原発は規制委で審査中であり、北電に真摯に審査を受けるよう求めているところ」などと従来の議会答弁を繰り返すばかりでした。
また、ブラックアウトの損害賠償問題については、「北電は契約約款で、事故時の免責が認められている」「電力広域的運営推進機構の検証委員会による中間報告が出た段階で、この議論を見守る必要がある」「電力の安定供給体制構築については、北電に万全を期すよう求めていく」と述べるのみで、北電に損害賠償を求める考えがないばかりか、契約約款の免責に納得いかなければ需要者が北電を裁判に訴えるなどする問題だと、道民の暮らしや営業を守る立場に立つ考えがない態度に終始しました。
3項目の「泊原発の再稼働に際しての地元自治体の事前了解の範囲を後志管内20市町村に広げる新協定を結ぶため、道知事がイニシアチブを発揮する」問題では、「国が決めることであり、国に範囲を示すよう求めている」と国任せの誠意のない回答にとどまりました。
【原発連ニュースにみる道原発連の歩み】 第25回 今号では、原発連ニュース第115号(99年9月27日)から第119号(2000年4月21日)までを紹介します。
泊3号機新設めぐる攻防激化、反対の世論と運動の強化に尽力
また、ブラックアウトの損害賠償問題については、「北電は契約約款で、事故時の免責が認められている」「電力広域的運営推進機構の検証委員会による中間報告が出た段階で、この議論を見守る必要がある」「電力の安定供給体制構築については、北電に万全を期すよう求めていく」と述べるのみで、北電に損害賠償を求める考えがないばかりか、契約約款の免責に納得いかなければ需要者が北電を裁判に訴えるなどする問題だと、道民の暮らしや営業を守る立場に立つ考えがない態度に終始しました。
3項目の「泊原発の再稼働に際しての地元自治体の事前了解の範囲を後志管内20市町村に広げる新協定を結ぶため、道知事がイニシアチブを発揮する」問題では、「国が決めることであり、国に範囲を示すよう求めている」と国任せの誠意のない回答にとどまりました。
【原発連ニュースにみる道原発連の歩み】 第25回 今号では、原発連ニュース第115号(99年9月27日)から第119号(2000年4月21日)までを紹介します。
泊3号機新設めぐる攻防激化、反対の世論と運動の強化に尽力
第115号(99年9月27日)には、泊3号機新設をめぐる道議会特別委での花岡質問を傍聴して、ド泊漁協と北電との漁業補償交渉の場に道の水産林務部長が同席、事実上道が3号機建設に賛成する側に立っている疑惑について取り上げ「道は泊3号機容認なのか?」の大見出しを立てて報じ、時間をかけて道民の声を聴くことが不可欠だと指摘しています。このニュースの裏面には「資料」として【泊原発3号機増設・幌延「深地層研究所」計画に反対する道知事宛の要求署名用紙を刷り込んでいます。
第116号
(99年10月19日)は、「カギにぎる道民の声―泊3号機計画」の見出しで、道内のエネルギー問題を検討してきた道知事の諮問機関・「道エネルギー問題委員会」が検討結果報告書を知事に答申したのを受け、道が9月17日から10月29日まで実施中の報告書の樹蘭とそれへの道民意見の募集について、広く意見を届けようと呼びかけています。同時に、道が道内5カ所で予定していた「道民の意見を聞く会」が、東海村で9月に起きたJCOの臨界事故と北電の道民の意見を聞く会への陳述者の募集で、北電の「賛成社員」を動員問題が発覚したことから、知事は当面「意見を聞く会」開催を延期したことも報じつつ、道民意見募集には応募しようと呼びかけ、応募意見の書き方や送付方法なども明らかにしています。なお、裏面には、日本科学者会議が10月6日に発表した声明「東海村燃料工場(JCO)の臨界事故を契機にプルサーマル計画の即時中止を求める」を掲載し、自頁には、原発連の代表委員・斎藤敏夫名の北電の泊原発3号機増設計画「賛成」に向けた社員動員等について」と題する10月11日付の申入れ文を掲載、さらに次の頁には、原発連の斎藤敏夫代表委員名の「東海村核燃料工場の臨界事故に際して―泊・幌延問題報告会アピール(10月5日付)を掲載し、泊3号機と幌延「深地層研究所」計画阻止に向けた取組みが伝わる内容となっています。
第117号(99年12月14日)号は、「原子力行政の根本的転換めざしー原発大国・日本の異常を考える」と題する菅野一洋(道原発連事務局長)氏の論考が、裏表両面にわたって詳しく展開され、日本政府の異常な安全無視の原発、核燃サイクル推進への暴走姿勢を暴いています。
第118号(2000年4月6日)号から3号機建設が強行される新しい年、2000年に入り、泊3号機。「深地層研」計画反対の道民署名6153筆の追加提出と泊3号機についての「道民の意見を聞く会」を傍聴(意見陳述に応募したが、原発連加盟団体の7名は全員が抽選に外れたため)した斎藤敏夫代表委員の投稿が掲載されています。2000年3月25日に、札幌市の「かでる2・7」大ホールで開催された道民の意見を聞く会には、役340人が参加、意見陳述者26人で、反対意見が19人、賛成はわずか7人で、賛成意見を述べるが勇気が必要と感じる雰囲気だったと書かれています。
第119号
(2000年4月21日)には“「原発署名」のひきつづく前進を”との見出しで住民運動の強化を呼びかけています。なお、署名数は3月末現在1万2千筆余集約し、知事に提出しています。(米谷道保記)
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(2000年4月21日)には“「原発署名」のひきつづく前進を”との見出しで住民運動の強化を呼びかけています。なお、署名数は3月末現在1万2千筆余集約し、知事に提出しています。(米谷道保記)
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「検証!北海道のブラックアウト」~再発防止策を考える講演会
~ 大規模集中型でなく分散型電力供給システムへ転換を ~
◇日時 2018年12月12日(水)18時30分~20時30分
◇会場 札幌エルプラザ(環境プラザ)2階環境研修室1.2
(札幌市北区北8条西3丁目。JR札幌駅北口から徒歩約3分)
◇講師 宮尾正大さん(原発やめよう! 登別の会代表、室蘭工業大名誉教授)
― 資料代 300円 -(当日会場で申し受けます)
◇主催 原発問題全道連絡会/国民大運動北海道実行委員会(℡:011-815-8181 道労連内)
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2018年10月 原発・核燃サイクル関係日誌
10/1 北電社内にブラックアウト検証委設置 (10/2 朝日)
10/2 東京裁判津波専門家「防潮堤20mなら津波浸水しなかった」 (10/3 朝日)
10/3 福島3号機燃料取り出し不具合で規制委員長「手抜き」と批判 (10/4 朝日) 10/4 経産省 固定価格買取制度 見直し検討 未稼働取り消し・減額も(10/4朝日)
10/4 道町村会 道、北電、経産省に電力基盤強化を要望(10/5 朝日)
10/4 北電 地震の道内停電解消と発表 (10/5 朝日)
10/5 経産相 「北本連系線」増強検討に (10/5 朝日)
10/6 北電LNG石狩湾新港発電所1号機試運転開始(2月まで)
10/6 「STOP再稼働さよなら道集会」に 400人(10/8 赤旗)
10/6 コープさっぽろ北電に賠償請求へ 9億6千万円 (10/7 道新)
10/9 道停電で第三者委 第2回委員会 発電所運用見直し指摘
(10/10 朝日)
(10/10 朝日)
10/10 苫東厚真 全面復旧 (10/11 朝日)
10/10 バイオガス発電送電線空き容量不足で止まり 推進協設立
(10/11 朝日)
(10/11 朝日)
10/11 北ガス石狩発電所営業運転(7.8万kw) (10/12 朝日)
10/11 イレブンアクション 5団体8名 40筆
10/13、14 九電太陽光発電「出力抑制」実施 (10/14 )
10/11.12 規制委 泊原発敷地内地層調査 (11/13 朝日)
10/13 泊原発「外部電源喪失」周辺町村報告に1時間超(11/13 朝日)
10/15 会計検査院 規制委の測定器管理不適切指摘 (10/16 赤旗)
10/15 経産省審議会 固定価格買取制度未稼働太陽光減額で了承 (10/16 朝日)
10/15 ブラックアウト北電社内検証委「集中立地」議題にせず
(10/16 朝日)
(10/16 朝日)
10/15 知事、経産省に本州との送電増要望 (10/16 朝日)
10/16 東京地裁30回公判 武藤元副社長 津波対策「方針決定ない」
(10/16 朝日)
(10/16 朝日)
10/17-19 後志自治体訪問要請行動(泊原発再稼働させない道連絡会主催)
10/17 規制委 モニタリングポストの停電対策強化を (10/18 道新)
10/18 規制委 東海第二40年延長 工事計画を認可 (10/19 朝日)
10/18 規制委 被曝線量目安 原子力災害一週間100ミリシーベルトと決定
(10/18 赤旗)
(10/18 赤旗)
10/19 東電裁判 津波対策 武黒元副社長も否定 (10/20 朝日)
10/22 道原子力防災訓練 600人 実効性に疑問(10/23 道新)
10/19 原発共同会社(東芝・I H I)解散へ (10/20 赤旗)
10/20 福島第一 処理後の汚染水データ誤り1276ヶ所 (10/21 赤旗)
10/20,21 九電 太陽光発電抑制 (10/22 朝日、赤旗 )
10/23 道ブラックアウト第三者委中間報告 北電の責任不問(10/24赤旗)
10/23 ブラックアウト国の検証委中間報告「強制停電の強化」提言 北電対応問題なし
(10/24朝日)
(10/24朝日)
10/23 北電 今冬の見通し十分な供給力(予備率16.4%)と発表
(10/24 朝日)
(10/24 朝日)
10/23 原子力委 原発賠償抜本改正見送り 1200億円のまま (10/24 朝日)
10/24 東海第二 那珂市長(再稼働)「ノーと言わざるを得ない」 (10/25 朝日)
10/25 東北電 女川1号機廃炉へ 知事に説明 (10/26 朝日)
10/25 東芝 英原発子会社の清算検討 (10/27 赤旗)
10/26 日本原研 実験炉「常陽」出力縮小発表 (10/27 朝日)
11/26 チエルノブイリデー 4団体6人27筆
10/27 四国電力 伊方3号機運転再開 (10/27 朝日)
10/30 東電裁判 勝俣東電元会長 了承を否定 (10/31 朝日)
10/29 網走バイオマス発電所1号機 完成 (10/30 朝日)
10/31 北電地震特損42億円計上 (11/1 日経)
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