2016年8月23日火曜日

原発問題連絡会ニュース 第275号2016年8月20日


原発連の加盟団体と個人会員、
   読者など増やそう
-第25回総会決定にもとづき秋季組織拡大集中行動に取組みます。
                ご協力をお願いします-

 

 道原発連は、8月の常任理事会で今年1月に開催した第25回総会で確認された「組織の拡大・強化」のために、以下の秋季組織拡大集中行動に取組むことを決めました。加盟団体、役員、個人会員の皆様のご協力をお願いします。

(1)秋季組織拡大集中行動の意義 

  原発連は、原発ゼロ・核燃サイクルからの撤退の合意形成を旗印に掲げ、泊原発廃炉、大間原発建設中止、北海道を核のごみ捨て場にさせない、原発をやめ再生可能エネに転換する等の運動に尽力しています。しかし、組織の実態は、独立した事務所を持てないばかりか、事務局経費や役員・会員の行動費も主要な加盟団体や役員、会員個人に依拠するなど組織的にも財政的にも力不足が否めません。

一方、情勢は、泊原発3号機の審査は、原子力規制委員長自身「大詰め」と言明するほか、高レベル放射性廃棄物の最終処分場の候補地選定も、国が科学的有望地を今年中に関係自治体に提示すると言明するなど、緊迫の度を増しています。こうした情勢に応え得るにふさわしい組織建設が強く求められています。以上のことから、今回の秋季組織拡大集中行動に取組むことにしたものです。今回は、加盟団体と個人会員の拡大を軸に、拡大目標を持って取組み、運動と財政の強化につなげたいということです。

(2)拡大集中行動の拡大目標

 *加盟団体 5団体以上  *個人会員 100人以上  *「げんぱつ」読者は3ケタ台に。「原発連ニュース」読者は3ケタ拡大へ      

(3)主な対象者   

*団体は地域の会など。個人会員は協力していただける個人のほか、加盟団体構成員にも働きかけましょう。 

*いずれも対象者名簿を作成し、分担して個別に働きかけましょう。

(4)資材の準備と活用

 *団体の加盟と会員の入会をよびかけるチラシや『げんぱつ』宣伝紙、加盟・入会申込用紙を大量に活用しましょう。

(5)推進体制

 *事務局に推進体制を確立し、随時集約しながら、ニュースも発行して推進にあたります。
 
 

 

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道原発連は8月17日、四国電力・伊方原発3号機の再稼働強行について、国と四国電力、愛媛県知事宛てに、次のような抗議と要請の文書をFAX送信しました。概要を紹介します。

 
四国電力・伊方原発3号機の再稼働に厳しく抗議し、
  運転停止・廃炉入りを求めます!   
       2016年8月17日  原発問題全道連絡会
四国電力は8月12日、伊方原発3号機(プルサーマル原発)を起動し、15日午後2時過ぎに発送電を開始、22日にはフル稼働に移り9月7日に営業運転入りを強行しようとしています。
ところが、15日の発送電開始の直前に、原発直近の伊予灘を震源とする震度3の地震が発生、伊方町でも震度2を観測、住民に不安が広がっています。にも拘らず四国電力は、「その地震の安全性を確認したが問題なし」として発送電を強行しました。
しかし、佐多岬半島沖、伊方原発から6~8㎞には日本最長の活断層「中央構造線断層帯」が通り、熊本地震を契機に活発化するとの懸念が増大し、松山、大分、広島の各地裁に住民が運転差し止めを求め仮処分を申し立てています。
また、伊方原発は、佐多岬半島の付け根部分に立地し、事故時には半島の西側先端部分の住民約4700人が孤立する恐れがあり、複合災害時の安全な避難は不可能とされています。
しかも、伊方原発が2011年4月に定期検査で停止してから5年余経過していますが、この間電力不足は起きていません。住民の安全を無視して危険なプルサーマル原発の再稼働を強行することに、住民合意が得られる道理はありません。
ところが、世耕弘成経済産業大臣は、伊方原発の再稼働について「バランスのとれた電源構成と電力の一層の安定供給の確保に向けた重要な前進」「核燃サイクルの推進という観点からも非常に意義がある」と歓迎の談話を出すありさまです。とても許されません。
私たちは、国と四国電力には、住民置き去りの伊方原発の再稼働強行に厳しく抗議し、直ちに運転を停止し廃炉入りを求めます。愛媛県知事には、事故の規模によっては関西圏をふくむ広大な国土と国民に重大な被害を及ぼし環境汚染を広げかねない伊方原発の再稼働容認を取り消し、直ちに運転停止と廃炉を求めるよう要求します。

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7月チェルノブイリデーと8月イレブンアクション
「原発ゼロ・再稼動反対」などで
          昼休み宣伝署名行動
―「署名したいんです」と若いお母さん。
            「不安です」と岩内町の青年
 
チェルノブイリ原発事故から30年3カ月、いまも原発から30キロ圏内は立ち入り禁止措置が取られ、爆発炎上した4号炉は廃炉の目途も立たたないままです。フクシマ原発事故から5年4カ月。いまだに9万人余の県民が避難を強いられ、汚染水も止まらず、事故原因の究明も途上です。どちらの事故からも、「原発と人類は共存できない」ことは明らかです。いまこそ事故を風化させず、原発のない社会の実現をめざす時ですーと道議会請願署名への協力を訴えました。
夏休み中とあって、各地からの観光客も加わり賑わう札幌駅前周辺での行動で、住所欄に「岩内町」と書いた青年に「泊原発で毎日不安でしょう?」と聞くと、

(7月26日札幌駅北口)
「はい!不安です」とはっきり言いながらサインしてくれました。
小さい子どもを連れた若いお母さんが近づいてきて遠慮がちに「署名したいんです」と言うので、「小さい子どもほど被ばくの影響が大きいですよね」と声をかけると「そうです。だから原発は早く全部やめてほしいです」ときっぱり言いながら署名しました。
 2回の行動で65筆の署名が寄せられました。
 

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原子力規制委員会の「新規制基準の考え方」
          という文書について

――批判に対して居直りを重ねる   

 「実用発電用原子炉に係る新規制基準の考え方について(案)」(以下、「考え方」)という文書が原子力規制委員会から発表された。日付は平成28年で月・日は空白になっている。いわゆる「新規制基準」は平成25年のことであるから、今になって「考え方」と称する解説を発表するのは、「新規制基準」に伴ってかえって混乱が広がっているか、批判に耐えられなくなっているかのいずれかが考えられるが、むしろ、「居直り」を重ねただけとの印象が強い。「考え方」は全部で33の質問に答えるという想定問答の形式をとっているが、ここでは、3つの問題だけに言及する。


 最初は、(これは「考え方」でも最初であるが)「原子力規制委員会が設置許可基準規則を策定するに当たり、裁量が認められるのか、認められる場合、その内容はどのようなものか。」というそもそも論である。「考え方」が述べているのは、いわゆる、「リスクーベネフィット論」である。「科学技術を利用した各種の機械、装置などは、絶対に安全というものではなく、常に何らかの程度の事故発生等の危険性を伴っているものであるが、その危険性が社会通念上容認できる水準以下であると考えられる場合に、またはその危険性の相当程度が人間によって管理できると考えられる場合に、その危険性の程度と科学技術の利用により得られる利益の大きさとの比較衡量のうえで、これを一応安全なものであるとして利用している」とする論である。だが、原発で問われているのは、「危険の程度が社会通念上容認できる水準以下か、また、危険性を相当程度人間によって管理できるか」である。

 一方で、技術には何らかの危険性が伴っていることを認めながら(その意味で不確実性を認めながら)、危険性の程度と利益の大きさを(それぞれ積算して)比較衡量できるとしていることも説得的でない。このような可能性はいわば「形式的可能性」であるのみで、リアルな説得力を持つためには実際に積算の根拠(パラメーター)をあげて積算して見せる以外にない。(リスク-ベネフィット論はガンの放射線治療のような経験的に危険性と利益が予想される問題について成り立つのであって、しかも、この場合でも患者の同意が不可欠であって、専門家=医師の判断のみによるのではない。)

 第2の問題は、「国際原子力機関(IAEA)で採用されている深層防護の考え方によれば、その第5層において、緊急時の対応における緊急時計画の整備などが必要であるとされている。対して、現行法制において、避難計画に関する事項は設置許可基準規則等における事業者規則の内容に含まれていない。そのため、設置許可基準規則等は、国際基準に抵触するものではないか。」というものである。実際に、第5層の問題については「災害」の一形態としての「原子力災害」に対し、国、地方公共団体、原子力事業者等が、それぞれの責務を果たすこととされており、災害対策基本法及び原子力災害対策特別措置法によって措置されている。この説明として、国際的な規約の批准とそれを国内法においていかに具体化するかは独立の事柄であるとの説明がなされているが、本来一体である深層防護の最後の重要な部分を、原子炉等設置法や設置許可基準規則から切り離し、したがって、深層防護の最後の重要な部分を原子炉等規制法や設置許可基準規則から切り離し、したがって、設置や稼働と切り離して「災害」として対処するというのは到底納得のいく話ではない。

 第三の問題は、「共通要因に起因する設備の故障を排除する考え方」と称するもので、共通の内部もしくは外部(自然現象など)の要因によって、複数の設備の故障が起こるということが起きないよう対策をとっているとしており、同時にこのようなシナリオを排除していることである。「このように、設計基準事象とは、工学的な観点から、類似した事故シナリオを広く包絡する代表的事故シナリオを複数抽出したものであり、設置許可基準規則に置いては、原子炉設置の安全設計とその評価にあたって考慮すべきものとして抽出された事象であり、単一の故障を想定することまでが考慮される。ここで、想定すべき故障を単一としているのは、設置許可基準規則12条において安全機能の重要度に応じて安全機能が確保されたものであることが要求されていること等により、安全施設の信頼性が確保されているためである。」しかし、フェイルセーフの観点からは、単一の故障事故の想定が楽観的すぎるのは言うまでもない。(日本科学者会議会員 姫宮利融)




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泊原発見学ツアーにご参加を!


―新規制基準による安全対策で泊原発は大丈夫か?
―審査は大詰めと言われます。見に行きましょう!
2016年8月   原発問題全道連絡会 
【実施要領】以下の通り(同封の資料や申込用紙などご覧ください)
1、日程  10月2日(日)午前9時から午後6時(札幌から日帰りツアー)
*午前9時札幌駅北口バスターミナル発。午後6時帰着、下車後その場で解散。
*朝の集合は、午前8時50分迄に、JR札幌駅北側コンコース鐘の広場。
 
2、参加費  大人1人 3000円。(大学生は1500円)【当日受領】 
 
3、交通手段 JRバス貸切(中型・24人乗り)
 
4、主な行程
<往路> 
*午前9時、札幌駅北口バスターミナル発。(JR小樽駅一時停車~乗車有の場合)
*午前10時30分頃・仁木町の“きのこ王国”で小休憩(約10分)
*午前11時30分頃  岩内町“道の駅”昼食休憩
*午後1時 とまりん館着。泊原発説明会(約20分)とまりん館見学、展望台から原発全景見学(約30分)。(全体で1時間30~40分かかります)
<復路>
*午後2時45分~午後3時  とまりん館発
*午後4時00分 余市ニッカウヰスキー工場(20~30分)
*午後6時    JR札幌駅北口バスターミナル帰着
 
5、参加申し込み方法及び注意事項
(1)同封の見学者名簿(とまりん館へ提出用)に記入し申し込んで下さい。
(2)参加申込締切は、9月26日(月)午後5時まで。
(3)注意事項
 *展望台から見学する場合、運転免許証またはパスポート、住民基本台帳カード(顔写真付き)のいずれかの身分証が必要です。必ず持参ください。
 *展望台からの見学の際は、手荷物を展望台に向かう車内に持ち込めません。(とまりん館内に無料ロッカーがあり、ここに保管できます。カメラ・ビデオ、携帯電話、ライターも車内に持ち込めません)
<お問合わせ先> 
  原発問題全道連絡会まで
 
                          以上
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