9月10日、函館市の定例市議会で、私は市長に質問をいたしました。素案の段階にある民主党の「革新的エネルギー・環境戦略」の評価についての質問です。市長は、ゼロをめざすとあるが、断言しているわけでないから、後々逃げ道となりかねないと素案「環境戦略」そのものに懸念を示しました。そして、原発を新増設しないと言っているので、3・11以降中止している建設中の原発について、仮に再開すれば2030年に原発ゼロをめざす内容と矛盾するので、建設再開にはならないと思っていると答弁しました。しかし、情勢が急転し、9月15日の枝野発言は「すでに設置許可を与えている原発について、変更することは考えていない」と大間原発工事再開に道を開き、18日の藤野官房長官の発言で政府全体の見解となりました。
10月1日に、函館市長を訪問した電源開発の渡部常務取締役らは、今日1日から工事を再開したという事後報告をおこないました。対応した市長は、30キロ圏内の函館市に事前に工事再開の可否を求めることなく、再開に踏み切ったことに対し、終始怒りの発言をいたしました。その後市長は、無期限凍結を求める要請を政府と事業者である電源開発に申し入れるために市議会議長、近隣自治体の高谷北斗市長、中宮七飯町長はじめ、商工会議所会頭、農協・漁協、町会連合会の会長等と一緒に10月15日に東京に出向きました。
抗議と申し入れの結果は、報道によると、政府と電源開発の対応は、消極的でよい結果は得られなかったということで、市長も不満を露わにしています。
しかし、市長の行動と市民運動によって、「大間」は間違いなく全国規模の闘いに発展しつつあります。「新たな活断層があるのでは」、「規制委員会田中委員長がフルモックスの大間は、慎重に対応する必要あり」などが近日大きく報道されています。
私たちも参加する原発をなくす道南連絡会は、毎週金曜日に丸井デパート前で宣伝と署名を始めました。19日の行動では、30分間で60筆の署名が集計されています。11・11には東京での「今すぐ原発ゼロの大集会」に呼応して、函館でも大きな集会を持つこととなっています。現地・大間でも集会が予定されています。大間の建設再開ストップの闘いが、オール函館・道南から全国へと広がりを見せ始めています。